□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年3月21日第230号 ■ ========================================================= 田中防衛大臣による迎撃ミサイル発射命令とは冗談だろう ======================================================== 北朝鮮には困ったものだ。 「衛星」打ち上げと言いながらその実体はミサイル発射実験である。 止めさせたいのはやまやまだが、大国が行なうミサイル発射実験 を容認しておきながらなぜ北朝鮮がそれを行なうと反対するのか、 と言われれば答えに窮することになる。 日本にそれを止めさせる事ができないことは2009年のテポドン 発射の時と同じだ。 そしてあの時の迎撃ミサイル発動の茶番がまた再び繰り返されよう としている。 田中防衛大臣ガ19日の参院予算委員会で、自衛隊に破壊措置命令 を下す事を検討する考えを示したという。 あの田中防衛省が有事の命令を下すとは冗談だろうと誰もが思う。 しかしこれがたとえば防衛問題の「専門家」である石破防衛相で あったとしても、同じように破壊措置命令を下すことになるはずだ。 そしてそれはあの時と同じように大いなる矛盾を抱えた命令だ。 2009年の時、さんざん議論され、そして明らかになったことは 米国から導入した迎撃ミサイルシステムの役立たずぶりであった。 すなわちわが国の迎撃ミサイルシステムは、一方において発射され たミサイルをその発射直後に叩き落すため、イージス艦に搭載された SM3があり、他方において、SM3で打ち損ねたミサイルがわが国 領土に降下する直前に本土から迎撃するPAC3の2段構えで成り 立っている。 ところが北朝鮮の「衛星」の発射の直後に、それをミサイル攻撃で あるとみなして叩き落すなら、それは戦争に直結する軍事行動である。 その一方でわが国領土に着弾する直前に迎撃するPAC3の的中率 は、「飛んでくるピストルの弾をピストルで撃ち落す」というほど低 いものである。 おまけにその射程距離はせいぜい数十キロであることも当時明らか になった。 そしてこの諸問題は、その後3年たっても何も解決していないはず である。 そうであるならば、迎撃ミサイル発射命令を下しても、ほとんど 無意味であるということだ。 繰り返して言う。 その事は、素人大臣の田中防衛相であっても、あるいは防衛問題の 「専門家」である石破前防衛相であっても、何も変わらない茶番で あるということだ。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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