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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

次期戦闘機導入問題は大問題にしなければならない
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年11月26日第831号 ■     =============================================================   次期戦闘機導入問題は大問題にしなければならない                                           ============================================================  しつこいようだけど、もう一度だけ次期戦闘機導入問題について 書く事にした。  私は昨日(11月25日)のメルマガ第827号「提言型政策仕分け」 は次期戦闘機購入を凍結すべきだ、において、次期戦闘機導入の決定が 防衛省の一存で無責任に決定されようとしている事について警鐘を鳴ら した。  ここまで財政赤字が問題となり、それを解決するという理由で増税が 強行されようとしている時に、なぜ一機数十億円もするような戦闘機を 大量に購入する必要があるのか、と。 しかも、その選定の背景に、最新型の戦闘機が欲しいと言う防衛省の野心 があり、誰もそれに口を挟もうとしないのであれば一体何のための政策 仕分けであるのか、と書いた。  その事に関連し11月26日の東京新聞が航空幕僚長の次のような迷走 記者会見をスクープした。  日本の防衛政策を監視する事では、メディアではこの人の右に出る者 はいないと思われる東京新聞の半田滋編集委員ならではのスクープである。  すなわち岩崎茂航空幕僚長は11月25日の記者会見で、「先週、 誤解を与える発言があった」と訂正したというのだ。  先週の発言とは次の事を指す。すなわち11月18日の記者会見で 岩崎幕僚長は次のように語っていた。  「いろいろな提案を米国や英国へ行った隊員が(操縦士の訓練に使う) シュミレーターで確認中」だと。  すなわちこれは次期戦闘機選定の際にはシュミレーターを活用した性能 評価が選定基準に含まれることをうかがわせるものだった。  書類審査だけで決定する事に対する批判に答えて選定方針を変えようと するものだ。  ところが、関係者によると、この18日の会見録を読んだ内局幹部が これを問題視し、岩崎幕僚長に訂正会見を進言したという。  シュミレーターに乗るくらいなら、どうして実際に飛行して性能を比較 して決めないのかと追及されることになる。そうなれば面倒なことになる からだ。  防衛省は飛行審査は不要と決めて選定基準から除外しているからだ。  半田編集委員は次のように書いている。  「未完成で飛行審査が困難なF-35を不利にしないための措置と みられる」  とんでもない事だ。  このような迷走記者会見を誰も指摘しない。  東京新聞の半田編集委員だけが記事にして警鐘を鳴らすだけだ。  この国はまともな安全保障論議が行なわれない国である。  いつまでたっても対米従属の日米同盟が変わらない理由がそこにある                                了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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