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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

 脱原発の次は沖縄問題だ(後)
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年7月11日発行 第499号 ■     ==============================================================   脱原発の次は沖縄問題だ(後)      ==============================================================  3・11によって関心の外に置かれた問題は多くある。その最大の 一つは間違いなく沖縄問題だ。  そしてこの問題こそ菅首相のアキレス腱である。  大きな問題になることなくほとんど忘れ去られた菅首相の発言がある。 それは沖縄出身の元参院議員であった喜納昌吉氏がばらした菅首相の言葉 だ。  沖縄はどうにもならない、独立するしかない、と語っていたという。  この言葉ほど菅首相の沖縄に取り組む姿勢をよく示している言葉はない。  7月6日の東京新聞が、普天間基地見直し問題で上京した稲嶺進名護 市長が北沢防衛大臣との面会を断られたと報じていた。  官邸を訪れた稲嶺市長を応対したのは菅首相ではない。腰巾着で口先 だけの福山哲郎官房副長官だ。  この事が菅首相の沖縄問題にかける冷淡さを物語っている。  沖縄はいまこそ独立を言い出す時ではないか。  それは突拍子もない提案だと皆が思うだろうが、決してそうではない。  沖縄が本気でそう言い出せば、大きな問題となる。その機は今なのだ。  それを後押しする出来事が現に起こっている。  一つはパレスチナの国家承認決議の動きだ。今年9月の国連総会で世界 の多数の国々がそれを認めようとしている。  二つは南スーダンの独立誕生だ。  いずれも国家として歩み出すには難問が山積している。  それでもパレスチナ国家の誕生は歴史的にその可能性が最も高まって いる。  南スーダンは現に独立を果たした。日本も承認した。  これら二つに共通していることは自らの国を持つという願いだ。差別 から解き放たれて生存権を主張するには自立した国家となることのほかに 道はないという思いだ。  ついでに付加えるなら、英国からのスコットランド独立の動きがある。  おりから7月10日の東京新聞は「オキナワとフクシマ」という見出し の社説を掲げた。  どちらも日本国の中にあって差別され続けて来た、日本国民の無関心 さが彼らに犠牲を強いて来た、と書いている。  オキナワの歴史を少しでも知れば、オキナワには独立を主張する十分 な根拠があることがわかる。  沖縄が永世中立を宣言して独立国となりことを我々は考えたことがある だろうか。  それは沖縄にとっても日本にとっても、アジアの安全保障についても、 有益であることがわかる。  それに反対する国があるとすれば米国しかないことがわかる。  オキナワ住民がその事に気づくかどうかだ。  日本の指導者の中からそれを本気で唱える者が出てくるかどうかだ。  菅首相が首相でいる限り、菅首相は反対できない。なにしろみずから 沖縄は独立するしかない、と言ったのだ。  オキナワ独立は決してあり得ないことではない。    いや、あり得ない事を起こさなければ救われない、今日本はそこまで 来ているのかも知れない。                             了

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