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2021年6月4日号 東京五輪の思い出ベスト10──ロゴ盗作疑惑から過労自殺まで
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革命の時代に
政治的になにを支持し
経済的にいかなる行動を取り
いかなるライフスタイルを選ぶべきか



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# 2021年6月4日号 東京五輪の思い出ベスト10──ロゴ盗作疑惑から過労自殺まで


## TABLE OF CONTENTS

【NEWSVIEWS】
場当たり的な緊急事態宣言は害悪にしかなっていない
残業代に依存するライフスタイルは無謀すぎる
日本の大学が国際ランキングで相変わらず冴えない理由
【THINK】
東京五輪の思い出ベスト10──ロゴ盗作疑惑から過労自殺まで
【CAFE】
千代田区丸の内 丸の内ホテル ポムダダン(1)──丸の内の片隅で丸の内の歴史を解説してみた


## NEWSVIEWS

### 場当たり的な緊急事態宣言は害悪にしかなっていない



東京都が独自措置、百貨店などの休業要請など緩和へ…平日の全館営業を容認
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210528-OYT1T50104/

6月1日から、緊急事態宣言が再延長されました。延長に次ぐ延長。この緊急事態宣言自体も、去年から通算三度目です。もはや人々はみな馬鹿馬鹿しさしか感じない。しかも、東京五輪開幕まで感染者数をなんとか抑えておきたいという意図しか見えないわけです。

しかも、6月1日からの再延長にあたって、最も注目されたのが、百貨店などの大規模商業施設について、一転して休業要請を緩和して、平日の全館営業を認めた点です。5月末までは休業要請をしておいて、6月に入ったら全巻営業を認めるとはどういうことなのか。要するに、当初からなんの科学的根拠もなく休業要請をしていただけであり、それを弁明もせずにしれっと撤回しただけに過ぎません。

この百貨店の件に限らず、日本政府や東京都のやっていることは頭の悪さばかりが目立ちます。例えば「緊急事態だから電車の本数を少なくしろ」と鉄道会社に要請しているわけですが、電車の本数を減らせば、それだけ電車一車両あたりの客数は増える可能性が出てきます。すなわち、密集・密接の状況をわざわざ生み出しかねない措置を要請しているわけです。

私には行きつけのホテルラウンジがいくつかあるのですが、緊急事態宣言に入ってから、以前よりも混むようになりました。スタッフに聞いてみると、要請を受けて営業時間を短縮したり、バーエリアを閉鎖した結果、逆に1時間あたりの客数、面積あたりの客数が増えて慢性的に混むようになったということです。

やはり、私たちは反省しなければなりません。私たち有権者が今までいい加減に政治家選びをやってきたせいで、この国の政治権力者たちは単なる無能ばかりとなっている。そのことが今回の新型コロナウイルス問題ではっきりと浮き彫りになってきた。科学的思考もできない、統計的思考もできない、計画的思考もできない。そのような単なる無能のオッサンオバサンたちが、このパンデミックという「戦時体制」を切り盛りしている。そこにはもはや恐怖しかありません。


### 残業代に依存するライフスタイルは無謀すぎる



20年度の残業代 減少幅が過去最大 コロナ休業が影響
https://mainichi.jp/articles/20210529/k00/00m/020/066000c

残業代が減少しているということは、それだけ残業時間が減少しているということなので、とても素晴らしいことのはずですが、なぜか日本では、これが「暗いニュース」として報道されているようです。

要するに、この世の中には、残業代に依存したライフスタイルに陥っている人々が相当数存在するわけですね。残業代も入れた上で年収計算をして、そこから住宅ローンの支払額を設定している人々も多い。そういう人々にとって、残業代が減るのは死活問題です。もっと残業させろ、定時を過ぎても仕事をさせろ、ということです。

しかし、それは無謀な生き方ではないでしょうか。残業して残業代を稼がないとやっていけないライフスタイルというのは、そもそも根本的に間違っています。確かに、この世の中のサラリーマンにとっては、残業代を稼がないと、都内マンションのローンは組めないのかもしれません。高級外車を買えないのかもしれません。ならば、はじめからマンションのローンなど組まなければいいだけの話だし、高級外車など買わなければいいだけの話です。人間が人間らしく生きていくのにベンツのマイバッハが必要ですか?

昭和初期や高度成長期の日本人は、21世紀現在の物価水準に換算して年収200-300万円もあれば、家族3-4人が生きていくのに十分でした。それだけ、当時の日本人は無駄なものを買わなかった。高層マンションを買うことも、高級外車を買うことも、高額な私立校に我が子を通わせることもなかった。それで十分生きていけた。夫婦二人がそろってフルタイムの共働きをする必要もなかった。夫婦のいずれかが働きに出るだけの「一馬力」で十分だったのです。

いつから私たち日本人は、残業代を計算に入れなければやっていけないようなライフスタイルに陥ってしまったのか。その節目は1970年代あたりです。1970年代から1980年代にかけて「政治の季節」から「経済の季節」へと日本人の意識を変えさせる転機がありました。その頃から、日本は本格的な消費社会に移行し、日本人はそれまで買ったことがないものを買わされ、消費させられ、他者と比較されるようになった。みんながこぞって住宅ローンを組み、みんながこぞって我が子を大学まで行かせるようになった。いまや、日本人の大半がスマホだのタブレットだのパソコンだの、いくつもの情報機器を買わされ、数年ごとに買い替えさせられ、そこに、光ファイバだの携帯電話料金だのといった情報通信費が毎月のように上乗せされていく。

新型コロナウイルス問題をいい機会として、私たちは、今までのライフスタイルがいかに無駄が多く、無駄な出費が多かったかを確認すべきでしょう。自分のライフスタイルをいったん白紙にして、そこから自分が楽しく生きていくために必要なものをじっくり考えるべきです。


### 日本の大学が国際ランキングで相変わらず冴えない理由



アジア大学ランキング 京大が初のトップ10入り 東大6位も日本の大学は苦戦
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20210602-00241021/

日本の大学の評価が低い理由は、昔から変わっていません。

(1)研究水準の低さ──国際的な研究の世界において参照・引用される論文がほとんどない
(2)国際性の乏しさ──教員も学生も、大半が日本人で占められている

(1)が最大の課題ですね。特に人文社会系に関して言えば、世界的な研究水準に達している大学・学部はほとんどありません。研究水準が低ければ、国際的に通用する大学ブランドなど生まれるわけもなく、諸外国の優秀な若者が日本の大学への入学を目指すわけもありません。

こうした惨状を打開する解決方法はシンプルです。世界中から優秀な研究者を教員としてスカウトしてくればいいのです。そして、授業内容も教材も、すべて英語で統一すべきです。そうすれば、諸外国の研究者たちも授業運営がしやすいし、諸外国の優秀な若者たちも、言語的障壁に煩わされることなく、日本の大学に入学してくれます。英語能力さえあれば授業を受けられるわけですから。実際、世界中の優れた大学は、国籍を超えて常に優れた研究者を確保していき、世界中から優れた若者を学生として獲得することで、大学ブランドを維持しているわけです。

しかし、日本の場合、そうした措置を取ると、今度は、日本国内の若者が大学に入りたがらなくなります。日本人はほぼ全てが英語弱者であり、英語が読めない、書けない、喋れない状態にあります。「我が大学では、世界的評価を受けている外国人教授たちが英語で授業をしていきます」となれば、大半の日本の若者は一斉に敬遠するでしょう。

そもそも、日本の若者たちは、別に学問が好きで大学を目指すわけではありません。ほかのみんなが大学を目指しているから、大学に行かないと就職できないから、といった消極的理由で大学に入っているに過ぎません。大学を出たあとは、営業なり事務なりと、大学教育など特に必要としない非知的職業に就くだけの話です。学問とか世界的研究者とか、そんなもの誰も求めていないんですよね。

結局、日本の大学は、教育研究水準を大幅に上げようとすればするほど、大量の日本の若者=既存ターゲット層を客として逃してしまうというジレンマに陥る──日本の大学は、どれだけ「大学ごっこ」とバカにされようとも、現状をそのまま維持する以外に選択肢がない。そのように構造的に追い込まれているのが実情です。


## THINK

### 東京五輪の思い出ベスト10──ロゴ盗作疑惑から過労自殺まで



いよいよ東京五輪まで2ヶ月を切りました。思えば、2013年9月に開催が決定して以来、8年近くにわたってさまざまな思い出を私たちに提供し続けています。いい機会ですので、今回の東京五輪開催に至るまで、どのような思い出があったのか、その主な出来事だけをシンプルにまとめてみました。

【2015年】公式エンブレム盗作疑惑

2015年、東京大会公式エンブレムに関して、グラフィックデザイナー佐野研二郎さんの手がけた案が選ばれます。しかし、この公式エンブレムがベルギーにある劇場のロゴと酷似しており、盗作疑惑を指摘されて白紙撤回に追い込まれました。そもそも、佐野案が選ばれた過程にも様々な疑惑が噴出しており、思えば、この事件から東京五輪のヤバさをみな感じ始めていました。このスポーツ大会の利権に対して、様々な業界があの手この手で群がっているのだと、どれだけ事情に疎い一般人でも気づき始めたのです。

【2015年】ザハ案撤回

東京五輪開催が決まる前年の2012年、東京五輪決定を見越して、千駄ヶ谷の国立競技場を建て替えることが決定します。設計案コンペの結果、世界的建築家ザハ・ハディドの設計案が選出されます。しかし、着工直前の2015年、コストの高さを懸念した日本政府が白紙撤回し、コンペをやり直す事態となります。ザハ案はキールアーチを特徴とする流線型の芸術品であり、この設計物が千駄ヶ谷に生まれていれば、どれほどの歴史的建造物となったか──悔やんでも悔やみきれません。その代わりにできた現在の新国立競技場は、あまりに凡庸である上に、その形状から「便器スタジアム」などのあだ名を付けられています。

【2017年】国立競技場の建設現場監督が過労自殺

当初決まっていたザハ案が日本政府の思いつきで白紙撤回され、別の設計案になったことを受けて、新国立競技場の建設工程は遅れており、現場は急ピッチの作業を要求されます。その過程で、現場監督の一人だった23歳青年は、月200時間近い時間外労働を負うばかりか、連日のように上役から「バカかてめえは」などと罵声を浴びせられ、過労自殺に追い込まれました。新国立競技場は、東京五輪のメインスタジアムです。しかし、その華やかな舞台の下には、上から押し付けられた過酷な作業工程の犠牲者がいることを忘れてはなりません。東京五輪の開会式では、過労自殺した青年に対して、日本全国のみなが黙祷すべきです。

【2018年】JOC竹田会長が贈賄疑惑で捜査を受ける

2013年に東京大会開催が決定した直後から「日本が東京大会を決めるために大金をバラまいている」との噂は噴出していましたが、2018年、ついにフランス司法当局が、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恆和会長に対して、贈賄疑惑で捜査を開始しました。新聞報道によれば、2103年のIOC総会前に、日本側から200万ユーロ(約2億5000万円)がバラまかれたとのこと。この捜査報道を受けて、竹田会長はJOC会長を任期満了で継続することなく退任を余儀なくされました。この捜査は、2021年現在もまだ続いています。

【2019年】お台場会場に対して大腸菌と異臭の苦情

お台場はトライアスロン等の会場に決まっていました。しかし、2019年、お台場の海から基準値を大幅に超える大腸菌が検出されます。また、テスト大会に参加したアスリートたちから「異臭がする」と苦情が殺到する事態となります。元々、お台場は東京中から汚水が集まって放出される場所ですので、その水質が不衛生なのは当然です。このようなところを競技会場に決定したことには唖然とするばかりです。日本政府も東京都も、なんの根本的解決策を打ち出すことなく、このまま、この汚水だらけのお台場を競技会場として使うようです。

【2019年】新国立競技場に苦情相次ぐ

ザハ案白紙撤回や現場監督過労自殺など、紆余曲折を経て、2019年に新国立競技場が竣工しました。しかし、出来上がったものは、凡庸で便器のような形状の代物。とても芸術的な価値を見出すことはできません。それだけではなく、機能面からも苦情が相次ぎます。主なものとして、(1)席同士の間隔が狭い、(2)客席エリアの通路が狭い、(3)客席エリアの冷暖房不備、(4)トイレがウォシュレットではない、(5)トイレの数が少ない、(6)奇抜な屋根の形状ゆえ、屋根の影によって競技が見づらい、といったものがあります。個人的には、トイレ問題と冷暖房問題が致命的であり、とても行く気がしません。日本政府によると「五輪の開会式と閉会式は夜なので、冷房がなくても別にいい」そうです。

【2019年】IOCの意向でマラソン会場が札幌に変更

そもそも、東京の夏は灼熱地獄であり、野外スポーツ大会には不向きであるという批判が、開催決定直後より噴出していました。実際、アスリートたちからも抗議が続出しており、日本政府と東京都は、打ち水だの濡れタオルだのサマータイム導入だのといった解決案を提示しては、物笑いのネタになっていました。しかし、マラソン競技に関しては笑い話になリません。本当にアスリートの死亡につながります。IOCバッハ会長の意向によって、急遽、マラソン会場は東京から札幌に変更。小池東京都知事は「合意なき決定」と不満を漏らしながらも、この変更案を受け入れました。

【2020年】五輪史上初の1年延期が決定

新型コロナウイルス問題の発生を受けて、日本政府は、2020年3月、オリンピック史上初めてとなる1年延期を決めて、IOCバッハ会長の同意を得ます。日本政府は延期したがっていましたが、IOCサイドは通常予定通りの2020年開催を日本政府に要求していました。オリンピックに関しては、放映権収入が全体収入の約5割を占めます。延期となれば、その放映権をどうするのかという問題が生じる。IOC側が延長を承認したのは、その放映権問題の目処がたったゆえでしょう。

【2020年】東京大会の経費が2020年末で1.6兆円を越す

2013年の立候補当時、日本政府は「コンパクト五輪」とアピールしていました。ほとんどの競技施設は既存のもので済ませるので、予算7300億円で済むと主張していたのです。しかし、2020年末で、すでに東京大会のために使われた経費は、発表されているだけで1.6兆円です。ちなみに、現在、日本政府も東京都も「コンパクト五輪」の「コ」の字すら口にしません。「そんなこと言ってましたっけ?ふふふ」状態です。

【2021年】森喜朗会長が女性蔑視発言で退任

東京大会の運営に関する最高責任機関は、公益財団法人「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」です。同委員会の会長である森喜朗元首相が、2021年2月、JOC会合の場で女性蔑視発言問題を起こし、国際的非難を浴びて退任に追い込まれました。森さんは、この会長職を「無報酬」とアピールしていましたが、裏では様々なの噂が飛び交っていました。例えば、新国立競技場の施工は大成建設ですが、この大成建設と森さんが以前から密接な関係であることは、政界で知らない者はいないでしょう。

この他にも挙げればキリがありませんので、このあたりで終わりにしておきたいと思います。このマガジンでも繰り返して言っていますが、オリンピックとは、単なるスポーツ大会ではなく、土建業界やマスコミ業界など、様々な業界によって構成される利権の集合体です。この8年間の狂騒は、そうした利権に群がる人々が起こしたものと言えるでしょう。オリンピックを見て感動したり日の丸を振って感涙することは、そうした利権を貪っている人々に、わざわざ無報酬で協力しているに等しいことを頭の中に入れておきたいものです。


## CAFE

千代田区丸の内 丸の内ホテル ポムダダン(1)── 丸の内の片隅で丸の内の歴史を解説してみた
https://www.marunouchi-hotel.co.jp/restaurant/pomme/cafe/



Wifiは50Mbps程度。カフェラテ1400円。リフィル可。フレンチレストランであると同時に、丸の内ホテルのラウンジとしても機能しています。店名のPomme d'adamは喉仏を指すフランス語です。昔は、ここでウサギのポワレに舌鼓をうったものです。

特に非の打ちどころのない店ですが、席数が若干少ないので、アフタヌーンティー系、スイーツ系の女性客で、席がすぐに埋まりがちです。平日休日を問わず、予約をとっておかないと、テラス席に回されることになると思います。テラス席は、東京駅が一望できて眺めはいいのですが、夏は暑いし、冬は寒い上にビル風がもろに直撃しますので、あまりお勧めできません。しかし、気軽にふらっと喫茶で利用したいだけなのに、わざわざ予約を入れるというのもどうも・・・。いずれにせよ、丸の内界隈において必ず押さえておくべき店であることは確かです。

ところで、せっかく丸の内ホテルの話題が出てきたので、丸の内という地域について語ってみたいと思うんですね。というより、この原稿そのものも丸の内ホテルで書いているのですが──。

丸の内ホテルは、1924年、東京タクシー自動車株式会社が設立したもので、1999年に三菱地所が筆頭株主となり、2018年にはTOBで99%の株式を取得して、連結子会社としたわけです。要するに、丸の内ホテルは三菱地所グループの所有する代表的ホテルということです。そして、みなさんご存知の通り、三菱地所といえば「丸の内の大家」なわけですね。

江戸時代以前、丸の内一帯は日比谷入江と言われる港でした。江戸時代初期に埋立が進んで、大名屋敷や幕府機関が立ち並ぶエリアとなります。それが明治時代に入ると、大名屋敷も幕府機関も取り壊されて、帝国陸軍の兵舎と練兵場となるのです。1890年、陸軍が立ち退くと、日本政府は三菱財閥にその一帯を払い下げます。

明治前期において、東京のビジネスセンターは日本橋と兜町(いずれも三井資本)でしたが、そのビジネスセンターを丸の内に移す政府計画があった。そこで陸軍を立ち退かせて、いったん更地にして売りに出したわけです。丸の内払い下げに関しては、最終的に三井と三菱の2者で争われ、当時、海運業からの転換を模索していた三菱が社運を賭けてすべて買い取るというハイリスクな決断をするわけです。あの広大な一等地を一社単独で買い取るというのですから、相当の決意ですね。三井との間で共同買収の話もあったのですが、最終的に三菱が蹴ったのです。

1894年、三菱は賃貸オフィスビルとして三菱一号館を建設します。現在の三菱一号館美術館はその復元建造物です。この三菱一号館美術館を見ても分かるのですが、当時流行っていた赤煉瓦を基調とする設計となっています。ちなみに、1914年竣工の東京駅も美しい赤煉瓦ですよね。こうして、丸の内一帯は、ロンドン風の赤煉瓦ビルが立ち並ぶ荘厳な景観となります。一方、1923年にはモダニズムに近い丸ビルが竣工する。これが戦前における丸の内の歴史です。

当初、丸の内エリアの不動産管理は、三菱財閥の持株会社である三菱合資会社(三菱本社)の地所部という部署が受け持っていました。1937年、この地所部が分社独立して三菱地所が発足します。その際、三菱本社は、丸の内の不動産に関する営業権を三菱地所に譲渡するのみであり、不動産の所有権そのものは三菱本社が引き続き保持する形としました。三菱本社としては、丸の内エリアの不動産は三菱の「本宅」であり、その本宅を子会社に手放すことに対して、一定のリスクを見たわけです。ある意味において理解できる判断ですね。しかし、その三菱本社のリスク判断が、敗戦後になると裏目に出て大騒動となるのです。

(次号に続く)






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