Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「天皇退位前の習近平主席の訪日」という究極の政治利用
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月8月17日第563号 ■   =========================================================   「天皇退位前の習近平主席の訪日」という究極の政治利用  =========================================================  きょう8月17日の朝日新聞が安倍首相の訪中が10月23日を軸に調整中であると報じた。  複数の日中関係筋が明らかにしたという。  安倍嫌いの朝日がここまで書くのだからこれで決まりだ。  それにしても、安倍嫌いの習近平の中国がなぜここまで安倍首相の日本との関係改善の方針に急転したのか。  今年が日中友好条約の発効から40年の節目に当たるということもある。  しかし、もちろんそれが理由ではない。  読売やNHKといった御用メディアは、米中貿易戦争の為だと報じる。  つまり敵の敵は味方だという論法で、米国と対峙するには日本と共同戦線を組む必要性が出来て来たからだとしきりに流している。  トランプ大統領との揺ぎ無い関係を築いた安倍首相の功績だと言わんばかりだ。  もちろん、こっちのほうは大嘘である。  なにしろ対米従属の安倍首相については中国はとっくにお見通しだ。  日本と組んで米国に対峙するなどということは悪い冗談だ。  そもそも中国は独自で米国に勝つつもりだ。  それではなぜ急に中国は日中改善に急転したのか。  中国は日中関係改善に舵を切ったわけではない。  中国が舵を切ったのは日中首脳の相互訪問だけなのだ。  安倍首相は何とかして日中首脳の相互訪問を実現したいと躍起だ。  なにしろ6年も首相をやって一度も中国を訪問できないのでは歴史的汚点になる。  何のために日本の首相を6年もやっていたんだという事になる。  そこで考えついたのが天皇退位前の習近平の訪日だ。  天皇陛下は来年の4月に退位される。  習近平さん、それまでに訪日しないでいいのですかと。  私が先に訪中させてもらって露払いしますから、その後日本に来てください。  これなら面子が立つでしょう。  こう言って日中首脳の相互訪問を迫ったのだ。  習近平がこれを断れるはずがない。  習近平はかつて副主席の時、訪日して天皇陛下に謁見している。    はれて主席となって再び天皇陛下に謁見したいはずだ。  ましてや、おそらく在位30年の今上天皇が最後に謁見する外交首脳という光栄に浴することになる。  安倍首相は最強のカードを切ったのだ。  究極の天皇の政治利用である。  しかも、これは日中関係改善を願う天皇陛下も望むところだ。  以上書いて来た事はもちろん私の勝手な推測だ。  しかし、見ているがいい。  安倍首相は10月に訪中し、その時、習近平主席が訪日を受け入れた事が同時発表される。  総裁選が終わって安倍3選が決まったとたん、日中首脳の相互訪問が公式に発表されるだろう。  それを教えてくれるきょうの朝日のスクープ記事である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2024年3月19日に利用を開始した場合、2024年3月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2024年4月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、ドコモケータイ払い、auかんたん決済をご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

銀行振込では、振込先(弊社口座)は次の銀行になります。

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する