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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

米国の傲慢さを世界に示した対イラン、北朝鮮非核化要求
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月5月10日第343号 ■   =============================================================     米国の傲慢さを世界に示した対イラン、北朝鮮非核化要求  =============================================================  北朝鮮に対する非核化交渉が大きな問題となっているときに、トランプ大統領はイランとの核合意からの離脱を一方的に宣言した。  その理由がふるっている。  最悪の合意だったからだと。  あんななまぬるい合意ではイランの核保有化は止められないからだと。  自分はオバマの誤りはおかさないと言わんばかりだ。  さすがに国際社会は一斉に反発した。  きょうの各紙の社説も、これを一斉に批判し、さすがの安倍・菅コンビの「100%側に立つ」の日本政府も、トランプ大統領の離脱宣言を批判した。  そこまでトランプ大統領のイランに対する非核化要求は一方的で危険だということである。  トランプ大統領がイランの核保有化をここまで警戒し、許さないのはわかる。  なにしろ米大使館のエルサレム移転を決行するほどイスラエルと一体化しているからだ。  そして、そのイスラエルは、イランが核保有国を目指すなら、その前に攻撃してそれを阻止するとまで公言している。  実際に攻撃もしてきた。  だからトランプ大統領がここまでイランの核開発阻止に傲慢になるのだ。  それではトランプ大統領は北朝鮮との非核化交渉でどこまで傲慢なのか。  これについては、日本は蚊帳の外であるのでほとんど情報はない。  だからメディアもはっきりしたことは何も書かないし、書けない。  そう思っていたらきょうの各紙が報じた。  北朝鮮関係筋が明らかにしたところによれば、最大で数千人ともされる核開発に携わった技術者を、すべて海外に移住させろと要求しているというのだ。  いうまでもなく移住の自由は基本的人権の一つだ。  しかもその国の国民の移住はその国の主権問題だ。  それにもかかわらず、トランプ大統領はそれを非核化交渉で北朝鮮に求めているという。  傲慢さ、ここに極まれりである。  北朝鮮は難色を示しているという。  当然だ。  中東ならいざ知らず、少なくともアジアではこの米国の傲慢さは通用しない。  北朝鮮や中国はこの米国の傲慢さを許さない。  米朝首脳会談で追い込まれているのは北朝鮮ではない。  トランプ大統領の米国だ。  トランプ大統領は米朝首脳会談で譲歩するしかないだろう。  譲歩して、米朝首脳会談を自画自賛して終わらせるしかない。  そしてトランプ大統領はイランの非核化に専念するしかない。  かくしてイランの非核化が、世界が直面する最大の問題となる。  米・イスラエルとイランとの関係は深刻だ。  このことはいくら強調しても強調しすぎる事はない。  中東情勢は何があってもおかしくない(了) ─────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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