Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

安倍首相が「板門店宣言」を素直に評価できない理由
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月5月7日第333号 ■   =============================================================     安倍首相が「板門店宣言」を素直に評価できない理由  =============================================================  今週の安倍めくらまし、パフォーマンス外交は、9日から始まる日中韓三か国首脳会談と、文在寅韓国大統領、李克強中国首相との首脳会談である。  いずれも、安倍首相はこれまでの圧力一辺倒の態度を一転させ、南北首脳会談の成功を歓迎し、その実現に果たした韓国、中国の功績をたたえ、歴史的な「板門店宣言」を評価する事になる。  そうメディアは安倍首相の思惑を垂れ流している。  しかし、決して安倍首相は心から「板門店宣言」を評価するわけではない。  トランプ大統領に言われて評価せざるを得なかっただけだ。  すべての外交に行き詰まって、中国、韓国との友好関係を演出するしかないからだ。  そんなご都合主義外交は、北朝鮮にすら見透かされ、「ただ乗りだ」、「今でも圧力をくり返している愚か者」と酷評された。  しかし、安倍首相が「板門店宣言」を素直に評価できないもうひとつの理由がある。  そのことをきのう5月6日の産経新聞が教えてくれている。  「板門店宣言」には朝鮮半島の非核化が盛り込まれた。  それは歓迎するしかない。  しかし同時に「板門店宣言」の中には、「南と北にともに意義のある日を契機に、各界各層が参加する民族共同事業を積極的に推進し、和解と協力の雰囲気を高める」という文言が盛り込まれた。  「意義ある日」として、明記されているのは金大中大統領と金正日総書記による初の南北首脳会談の日であるが、これは例示的であって、それ以外に南北にとって意義ある日となり得るのはいずれも反日闘争の日である。  そして「民族共同行事」の中には、慰安婦問題や徴用工問題などで南北が共闘する行事につながりかねない。  それを安倍政権は懸念してるというのだ。  歴史的な「板門店宣言」をこのように懸念する国は日本だけだ。  いや、日本の中でも、間違った歴史認識に固執する者たちだけだ。  その先頭に立っているのが産経新聞であり安倍首相なのだ。  正しく歴史を直視し、反省できていれば、板門店宣言を素直に歓迎し、板門店宣言を平和なアジアの出発点として心から歓迎できるはずだ。  南北首脳会談と米朝首脳会談の成功をきっかけに、日本は安倍政権から決別し、あらたなに出直さなければいけない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2024年3月19日に利用を開始した場合、2024年3月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2024年4月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、ドコモケータイ払い、auかんたん決済をご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

銀行振込では、振込先(弊社口座)は次の銀行になります。

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する