□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月1月18日第60号 ■ ============================================================== カナダ外相会合にブチ切れた河野外相の外相失格 ============================================================= 形の上では対北圧力強化で一致して終わったカナダ外相会合であったが、この会合が意味があったと認めるものはひとりもいないだろう。 この会合を無意味なものにしてしまった張本人が河野外相だったことを、きょう1月18日の産経新聞が教えてくれている。 そもそもこの会合は、対話重視のトルドー政権のカナダと、一時は無条件で協議に応じると言ったティラーソン米国務長官の共同開催で12月に開かれる予定だった。 それを警戒した河野外相が、いったんは参加を拒否し、その後の調整で1月16日に延期され、河野外相も出席する形で開かれたものだだった。 調整の過程で、話し合いを重視する中国やロシアは、招かれないことになった。 つまり、河野外相による、河野外相のための、対北圧力強化の会議になってしまったのだ。 だから河野外相は、みずからの沽券にかけて、何としてでも対北圧力強化一致の会議に終わらせたかったのだ。 だからこそ、あそこまで強硬な演説し、あらゆる努力をして強化一致の共同議長声明を出させる必要があったのだ。 もはや大した意味もない会合になったことを知って、カナダの外相もティラーソン国務長官も、河野外相の顔を立てて河野外相の主張する内容を盛り込んでくれた。 その限りでは形の上では成功した。 しかし、南北対話の最中である韓国の康外相はその成功を期待する演説を行い、共同議長声明にの中には随所に、随所に「外交的解決」、「外交努力」という文言がちりばめられた。 それはそうだろう。ロシアのラブロフ外相が皮肉ったように、参加したギリシャやベルギーなど多くの北朝鮮と外交関係のある国が対北強硬一辺倒でない事は明らかであるからだ。 。 河野外相は会合直後に記者団に対し、「対話ムード、融和ムードは一切なかった」と胸を張ったという。 わざわざそんな事で胸を張る事自体が異常だ。 次回以降の展望を記者団から聞かれた河野外相は、思わず気色ばんだという。 「この会合は1回限り。2回目はない!」 まさしく、河野外相の、河野外相による、河野外相のための、不毛な会合であったということだ。 河野外相の外相失格を見せつけた会合だったということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)