□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月1月17日第55号 ■ ============================================================== 河野外相の恥をさらした読売新聞 ============================================================== きょう1月17日の読売新聞が、北朝鮮問題を話し合うカナダ外相会合で、なぜ河野外相が強硬演説をしたのか、その理由を明かしてる。 そもそも河野外相は当初はこの会合に及び腰だったという。 その理由は、開催を提唱したのが、北朝鮮との対話を重視する米国のティラーソン国務長官とカナダのフリーランド外相だったためだという。 「北朝鮮に間違ったメッセージを送るおそれがある」(外務省幹部)からだ。 しかし、欠席しても日本政府が提唱して来た国際社会の圧力路線が乱れることこそあれ、強まることはない。 そう考えて出席したという。 加えて、カナダ政府が制裁逃れの防止策について会合で話し合う用意がある事を示し、日本の圧力路線に賛同したこともあって出席したという。 それでも、はしごを外される危険がある。 南北対話を始めた韓国や、北朝鮮との直接対話を始めかねない米国への懸念がくすぶる。 そこで、河野外相はカナダに乗り込んで、外相会合前にティラーソン国務長官やフリーランド外相と会談して圧力強化の必要性を訴えたという。 それだけでは心配だから、ほかの参加国の外相とも個別会談を行い、圧力支持路線を働きかける方針だという。 以上が読売新聞が書いている河野外相出席の背景である。 もし、このような読売新聞の報道が事実であれば、日本は北朝鮮に対して世界一圧力路線を実施している国ということになる。 とんでもない日本外交であり、とんでもない河野外相だ。 この読売新聞の記事は、河野外相に恥を書かせたようなものだ。 そんな意図が読売新聞にあるのだろうか。 あるとしたら、9月の総裁選で安倍首相のライバルになる河野潰しに違いない。 そう思ってもう一度読み返してみると、どうやらこの読売新聞の記事は、河野外相に恥をかかせるのではなく、強硬路線をとる河野外相は頼もしい、頑張っている、と褒めるつもりで書いているようだ。 読売新聞もまた、恥をかいてる(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)