□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月1月10日第29号 ■ ============================================================== 小泉元首相と笹川陽平氏がバラシタ驚くべき訪朝秘話 ============================================================== 南北対話と日韓合意破棄で激震に見舞われている安倍政権だが、その真っただ中で、驚くべき極秘情報が公開されていた。 月刊文藝春秋新年号(きょう1月10日発売の2月号ではなく昨年12月10日に発売されたもの)に、笹川陽平氏と小泉純一郎元首相の対談が掲載されていることを私は遅ればせながら見つけて読んだ。 笹川陽平と言えば、安倍首相とともに、小泉純一郎、森喜郎、麻生太郎といった元首相を自宅に呼んで食事をし、皆が大笑いしているその時の写真を自らのブログで公開したあの人物だ。 右翼のドンである笹川良一の3男で、いまは日本財団の会長だ。 その笹川陽平氏と小泉元首相の対談は、放談、いや、漫談とも言える無責任な内容だ。 これを読むと小泉元首相は安倍首相を批判するどころか、応援していることがわかる。 小泉元首相の脱原発の言動は、安倍政権を追い込むどころか、ガス抜きである事がわかる。 しかし、このくだらない対談の中に、とっておきの情報を見つけた。 ひとつは小泉氏が漏らした2002年9月の電撃訪朝時の極秘情報だ。 すなわちあの時、小泉首相は拉致被害者の数も名前も、何も知らされないまま訪朝したと、バラしている。 これが事実なら、いきなりその場で拉致被害者のリストと生死を突きつけられ、それを男の検証も反論もすることなく、鵜呑みにして即断で認めてしまったということだ。 私は当時こう小泉訪朝を批判した。 知らされていながら訪朝したのであれば、そのほかの拉致被害者を見捨てて訪朝した事になる。 知らずにその場で情報を提示され、それを認めたとすれば、拉致被害者の数や人名などどうでもいいということ。 どちらに転んでも、拉致被害者の事など二の次で、拉致問題を解決して歴史に名をとどめたいだけの私利私欲の外交だ、と。 まさしく後者だったわけだ。 しかし、私がもっと驚いたのは、笹川陽平氏が語っている金丸訪朝秘話だ。 つまり1990年、自民党副総裁の金丸信氏と社会党副委員長の田辺誠氏が訪朝した事があった(いわゆる金丸訪朝団) あの時、金丸氏は金日成主席との会談で日朝国交正常化を原則合意して帰ってきた。ところが米国が反対したので合意を破棄せざる得なかったのだとバラしている。 当時は、日本政府と外務省の反対で実現しなかったと報じられた。 しかし、実は米国が許さなかったのだ。 当時はまだ北朝鮮の核開発問題などなかった。 つまり米国は日本が米国より先に北朝鮮と国交正常化することを絶対に認めない動かぬ証拠だ。 これこそが米国のアジア分断政策であり、それはそっくりそのまま今でも続いている。 そのような米国に追従するだけでは飽き足らず、今の安倍政権は、率先してトランプの米国にすり寄って、日本外交を壊そうとしている。 野党は国会で徹底追及しなければいけない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)