□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月1月1日第1号 ■ ============================================================== 本年を新党憲法9条元年としたい ============================================================== 元旦早朝のNHKのニュースは、今年一年の政治を見事に象徴する衝撃的なものだった。 すなわち、天皇・皇后両陛下は、今年もまた先の大戦や東日本大震災の被災地を訪れる事を象徴天皇としての重要な務めとして重視して、これらの地の訪問を積極的に行う意向であると報じた。 これは、退位を来年4月に控え、事実上最後の年となる今年一年、あのお言葉で示された象徴天皇としての務めに全力を傾けるということだ。 そしてNHKは、そのニュースの直後に、安倍政権が天皇退位に向けて本格的に準備を進めるために1月早々にも組織を発足するというニュースを流した。 これまで以上の天皇退位の準備を加速させるということだ。 そのニュースの時に放映された映像は、昨年12月に25年ぶりに開かれた、退位の日を2019年4月30日にすることを決めたあの皇室会議のものだった。 その画像を見て私は改めて知った。 皇室会議のメンバーではない菅官房長官が安倍首相の意向で特別に出席を許された事は知っていた。 しかし、なんと菅官房長官は正式メンバーを横にして、安倍首相の正面に相対する形で座っていた。 まさしく安倍首相・菅官房長官の二人で、天皇を退位させるという事だ。 実際のところ、新年早々にも設立される退位準備会議の陣頭指揮を執るのは菅官房長官だ。 おりから元旦の各紙は、安倍首相が今年中に改憲の発議をする野心を持っていると一斉に書いている。 これを要するに本年は、憲法9条改憲をめぐって、天皇・皇后両陛下と安倍首相の、最後のせめぎ合いが繰り広げられる年になるということだ。 そしてこのままでは、天皇陛下のお言葉は安倍首相によってなかったものにされてしまうだろう。 何としてでも、今年中に憲法9条を国是とする新党憲法9条をこの国の政治の中につくらなければいけない。 それは、私が現実にこの国の政治の中にそのような政党をつくるという事ではない。 今年は国政選挙はなく、たとえあったとしても、今の私には選挙に勝つ術はない。 私が、「今年は新党憲法9条元年にしたい」という意味は、すなわち、誰かが、つまり既存の政党、政治家や有力な識者の誰かが、天皇の、あのお言葉に正面から応え、天皇の意向に反して憲法9条を変えてはいけない、象徴天皇の公務、すなわち日本国と日本国民の統合が守るべきは憲法9条である、と言う事を言い出し、それがメディアを通じて繰り返し報じられて、国民的議論になるような年にしたい、と言う事である。 戦後の日本の国体は、象徴天皇制と憲法9条と日米安保体制の三位一体だった。 その中で、もっとも優先されるべきものは日本国と国民の統合である象徴天皇であり、その象徴天皇が実践し、それが正しかったかと国民に問われた憲法9条である以上、国民の出す結論はただ一つしかない。 それは、憲法9条を守る事であり、憲法9条を否定して日米同盟強化に突き進む安倍首相は、天皇や国民の意に反した逆臣ではないのかと言う事である。 今年は、その事が公然と議論される年になる。 いや、そうしなければいけない。 私以外の誰かが、その事を言い出さなければいけない。 これが、私の言う新党憲法9条元年という意味である。 私はそうなるように、今年もまた、メルマガを書き続けて行く(了) というわけで、今年もまたご愛読願います。 昨年は選挙があり、一時は書くことを中断しようと考えましたが、なんとか一日も欠かすことなく書き続ける事が出来ました。 さすがに最近は、いつ書けなくなる時が来てもおかしくないと思うようになりましたが、その時は私の人生が終わる時だと覚悟して、今年も一年、休むことなく書き続けたいと思います。 ことしは内外共に、歴史的に重要な年になると思います。 読者の皆さんには、この激動の時代の中で、私とともに、時代の目撃者、証言者になっていただきたいと思います。 今年一年、よろしくお願いします。 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)