□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2017月11月23日第911号 ■ ============================================================== 天皇退位の日程まで政権延命に利用する安倍首相に歴史を感じる ============================================================== 天皇退位の日程がここにきて、4月30日退位、5月1日新天皇即位(改元)案が急浮上した。 「静かな環境」で迎えたいというのは便利は言葉だが、それは取りも直さず、統一地方選や国会の予算委員会を済ませた後、というわけだ。 言い換えれば安倍首相はそこまでは政権を担当するということだ。 そして、その後はしばらく政権交代どころではなくなる。 安倍首相が北朝鮮危機を煽り続けるのは、有事に政権交代などしている場合ではないという政権延命のためだ。 それに加えて、天皇退位日まで政権延命に利用しているということだ。 ここで書きたい事は、しかし、単なる安倍批判ではない。 そこまで政治に利用される天皇制とはわれわれ日本国民にとって一体何だろうということだ。 そこで引用したいのが、先のメルマガで引用した「明治維新の正体」(鈴木荘一著 毎日ワンズ)の中の、次のくだりだ。 「・・・京都朝廷は、わが国の歴史が王朝貴族社会から武家政治社会へ大きく転換したのち、政治の舞台から完全に降りた。そして皇室や公家たちは、詩歌管弦など日本文化の使徒として、古都を舞台に誇り高く静かな精神生活を営んでいた・・・さらに、皇室や公家たちの生活は苦しかった。皇室や公家や寺社の所領は戦国時代を通じて、勃興した武士団により、あらから掠めとられて奪られてしまったからである・・・」 こう書いて、著者は、明治維新の尊王攘夷から尊王統幕に至る明治維新が、朝廷という御旗を掲げた武士たちの権力争いだったと言っているのだ。 そして、それはその後の軍閥官僚の台頭と無謀な戦争への突入と敗戦、そして、戦後の日本の象徴天皇制下の政治においても、見事に引き継がれていると言っている。 この評価に異論を唱える者はもちろんいるだろう。 しかし、私は今の安倍首相を見ていると、その通りであるような気がしてならない。 いまこそ国民が主役になって声を上げる時である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)