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元ファンドマネージャー近藤駿介の現場感覚

元ファンドマネージャー近藤駿介の現場感覚

時代と共に変化する金融・経済。そのスピードは年々増して来ており、過去の常識では太刀打ちできなくなって来ています。こうした時代を生き抜くためには、金融・経済がかつての理論通りに動くと決め付けるのではなく、固定概念にとらわれない思考の柔軟性が重要です。

金融・経済の変化の兆しは金融市場のどこかに現れますから、金融市場を観察することによって金融・経済の変化の兆しを感じ取ることは可能です。しかし、それを感じ取るためには、現実の金融・経済の仕組に関する知識や経験が必要不可欠です。

なぜなら、市場参加者は金融・経済の状況やルールの変化に応じて行動するからです。著名なアナリストやエコノミストの予想が的外れなものになってしまうことが多いのは、金融市場での実体験がないために、現実を無理矢理自分達が持っている昔ながらの常識に当てはめて考えようとしてしまうからです。

重要なことは固定観念を形成しかねない昔ながらの常識を身に付けることではなく、金融・経済の仕組を理解し、「変化」に気付く感受性を磨き、論理的思考能力を身に付けて行くことです。

当メルマガは、20年以上資産運用、投融資業務を通して培った知識と経験に基づく「現場感覚」をお伝えすることで、新聞などのメディアからは得られない金融・経済の仕組や知識、変化に気付く感受性、論理的思考能力の重要性を認識して頂き、不確実性の時代を生き抜く一助になりたいと考えています。

発行者:近藤駿介(元ファンドマネージャー/合同会社アナザーステージCEO) 価格:1,550円/月(税込)

 
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               元ファンドマネージャー近藤駿介の現場感覚

                        サンプル号(2015/7/13)

なぜギリシャは完全敗北したのか ~ 金融システム崩壊が目前に迫っていた?

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ギリシャ問題の交渉は、ドイツの完全勝利で終わった。結局ギリシャはEU主導の緊縮財政とそれに伴う窮乏政策を飲まされた。しかも、債務削減は果たせず、債務返済に充てるために観光立国が国有資産である飛行場を差し出した。

何故今回の交渉は、かくも一方的な結末になったのか。

個人的推測にすぎないが、それは「ドイツにはギリシャを破綻させられない事情があった」からではないかと考えている。

そのように勘ぐってしまうのは、昨年11月にCDS事業の大幅縮小や、顧客との訴訟合戦や組織ぐるみの脱税疑惑といったスキャンダルが相次ぎ、この7月1日に新CEOの就任を発表したドイツ銀行の存在。

市場の噂レベルの話しだが、ドイツ銀行はギリシャのCDSを大量に売建していたとされる。もしこれが事実で、ギリシャをデフォルトさせることでドイツ銀行が大きな損失を被る状況にあったとしたらどうだろう。その衝撃はドイツ銀行にとどまらず、ドイツ、欧州、そして世界の金融システムに及んだはずである。

EU内にも債務削減に前向きな姿勢を見せる国も散見されたがメルケル首相は「債務削減は問題外」と明言し、オランド仏大統領がドイツとギリシャの仲介に乗り出したにもかかわらず、メルケル首相は最後まで「OXI」を貫き通した。

ギリシャのGDPが1830億?程度なのに対して、ドイツ銀行の総資産はその10倍の約2兆?である。そして一部の噂ではドイツ銀行はドイツのGDPの2倍に相当する54.7兆?にも及ぶデリバティブ取引を行っているといわれている。

リーマンショック時のリーマンブラザーズの負債総額は約60兆円(現時点のレートで換算すると4500億?程度)であるから、ドイツ銀行発の危機が起きた場合のショックは、世界の金融システムを一瞬で破壊する規模になることは間違いない。

今回のギリシャへの金融支援交渉では、最終的にドイツは主張をほぼ100%実現し、ギリシャには問題先送り以外何の見返りも与えなかった。

こうした交渉結果は、メルケル首相がギリシャに対して強い不信感を抱いていたからではなく、ドイツ銀行発の金融システム不安に対して強い不安感を抱いていたことが原因だったかもしれない。そうだったとするとドイツがここまで強硬だったことも納得がいく。

債務の3割カットというギリシャの要求に対して、債務カットの要求を受け入れることでギリシャがデフォルト認定されたら、世界の金融システムは一瞬のうちに崩壊するという事実を、メルケル首相は首脳会議で突き付けたのかもしれない。

債務カットには一切応じず、観光立国であるギリシャに港や空港という国有資産を外部ファンドに拠出させ、売却金額で実質的に債務を削減していくという「デフォルトに繋がる債務カットを避ける金融スキーム」は、ドイツ銀行発の金融システム危機が、目の前に迫っていたことを物語っているのかもしれない。


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■執筆者:近藤駿介
■ウェブ:http://opinion21c.blog49.fc2.com/
■配信確認・停止:https://foomii.com/mypage/
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元ファンドマネージャー近藤駿介の現場感覚

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時代と共に変化する金融・経済。そのスピードは年々増して来ており、過去の常識では太刀打ちできなくなって来ています。こうした時代を生き抜くためには、金融・経済がかつての理論通りに動くと決め付けるのではなく、固定概念にとらわれない思考の柔軟性が重要です。

金融・経済の変化の兆しは金融市場のどこかに現れますから、金融市場を観察することによって金融・経済の変化の兆しを感じ取ることは可能です。しかし、それを感じ取るためには、現実の金融・経済の仕組に関する知識や経験が必要不可欠です。

なぜなら、市場参加者は金融・経済の状況やルールの変化に応じて行動するからです。著名なアナリストやエコノミストの予想が的外れなものになってしまうことが多いのは、金融市場での実体験がないために、現実を無理矢理自分達が持っている昔ながらの常識に当てはめて考えようとしてしまうからです。

重要なことは固定観念を形成しかねない昔ながらの常識を身に付けることではなく、金融・経済の仕組を理解し、「変化」に気付く感受性を磨き、論理的思考能力を身に付けて行くことです。

当メルマガは、20年以上資産運用、投融資業務を通して培った知識と経験に基づく「現場感覚」をお伝えすることで、新聞などのメディアからは得られない金融・経済の仕組や知識、変化に気付く感受性、論理的思考能力の重要性を認識して頂き、不確実性の時代を生き抜く一助になりたいと考えています。

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