Foomii(フーミー)

山田順の「週刊:未来地図」 ― 日本は、世界は、今後どうなっていくのでしょうか? 主に経済面から日々の出来事を最新情報を元に的確に分析し、未来を見据えます。

山田順(ジャーナリスト・作家)

山田順

日本経済が衰退したのは英語を軽視したため。英語教育を改めよ!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    山田順の「週刊:未来地図」 No.000 2012/02/05   日本経済が衰退したのは英語を軽視したため。英語教育を改めよ! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  もう聞き飽きたかもしれませんが、これからの時代、英語を話すことは絶対必要。できないと、サバイバルすらできなくなります。まさか、この日本で?と思われる方もいるでしょうが、残念ながら、その通りです。  アベノミクスより英語。英語教育を変えれば、日本経済は必ずよくなります。 [目次]─────────────────────────────────── ■英語の未来について考えたことがありますか? ■世界標準語できるなら、それは1回きりのこと ■インドがIT大国になり経済発展した理由 ■アジアの証券市場の中心はなぜシンガポールに移ったか? ■なぜ、英語は世界標準語となったのか? ■子供の教育をほぼ学校と教師に「丸投げ」のツケ ■まったく期待できない安倍政権の教育改革 ■「日本に住んでいる限り英語は必要ない」は通用しない ■英語不要論者は一般人が英語を話すのが耐えられない ■日本語を話すから日本人なるわけではない ■美しい日本語も、美しい英語も同時に教えるべき ■日本語アプリを通して英語を解釈しようとする ■仕事能力以前に英語ができなければ職はない ■日本人が英語を話せない本当の理由とは? ■英語の授業時間数が話せるレベルに達していない ■「英語ができればベター」という時代は終わった ────────────────────────────────────── ■英語の未来について考えたことがありますか? 「日本に住んでいる限り英語は必要ない」「英語より仕事ができるかどうかのほうが重要だ」「小さい頃から英語教育をすると日本人としてのアイデンティティが育たない」「日本人が英語ができないのは日本語が特殊な言語だからだ」  このような、挙げればきりがない英語に対する誤解、無理解から、日本は経済衰退してしまった。経済衰退ばかりではない、あらゆるものが衰退して、「失われた20年」は「失われた30年」になろうとしている。景気が悪いのも、日本の政治が迷走を続けているのも、さらに、若者たちが就職難に陥っているのも、英語のせいと言えるのだ。  こう言うと、「そんなバカな、英語と日本の経済衰退となんの関係があるんだ」と怒る人もいる。こういう方々は、楽天やユニクロが社内言語を英語にしたことに対しては、さらに怒る。「ここは日本だ。日本なんだから日本語を使え」ということなのだろうが、日本人が英語を話すようになって、なにか損するようなことがあるのだろうか?  というわけで、今回は「英語の未来」に関して考えてみたい。このメルマガは、タイトルを「未来地図」としているように、「私たちの未来がどうなるか?」という視点を大事にしている。 投資家にとっても、一般の人間にとっても、いや、あらゆる人間にとって、未来がどうなるかで現在の行動が決まるからだ。しかし、不思議なことに、英語の未来(というか言語の未来)に関して書かれたものは、意外に少ない。 ■世界標準語できるなら、それは1回きりのこと  ではまず、世界の英語の状況について俯瞰してみよう。  現在、世界で英語を話す人口は約20億人と言われている。ただし、英語を母国語とする人口は3億人強で、世界人口の4.68%であり、第1位の中国語の13.22%と比べると、かなり少ない。また、この20億人のうち半分はインド人が占めている。  とすれば、今後は、GDPでも中国がアメリカを逆転するというから、英語より中国語かもしれない、と思う方もいるだろう。たしかに人口からいっても中国語は英語の最大にライバルだ。しかし、中国語が英語を逆転することはありえない。なぜなら、中国語を公用語、第二言語とする国の数は、英語とは比べものにならないほど少ないからだ。  現在、英語を第二言語 (ESL=English as a second language) として用いる人口は約4億人に上る。また、これに英語を公用語としている国の人口を加えると、英語は中国語を抜き去り、世界一使われている言語になる。つまり、英語はいまや世界標準語と言っていいのだ。    それでは、この先もそれが続くのだろうか?  もちろん続く。続くばかりか、これからはさらに話す人口が増え、ますます世界標準語として使われるようになる。英国の社会学者デビッド・クリスタルは「世界標準語というものができるなら、それは1回きりのことになる」と、グローバル化が始まって間もなくの90年代半ばに言っている。    私たちはいま、その後の世界に生きているのだ。
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