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メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

マスメディアが流す情報が人為的に操作されたものであることを知る人々が急増している。権力者にとってマスメディアは最重要の人民支配ツールである。メディアを独占し、政府が情報提供を独占するのは絶対主義国家の常である。
日本は自由主義・民主主義の国であると思う市民が圧倒的多数だが、実際には日本でもマスメディア情報は巨大権力によってほぼ完全にコントロールされている。この呪縛を取り除き真実を伝える作業は命懸けのものにならざるを得ないが、真実の情報が津々浦々にまで行き渡ったときに初めて権力の移行=革命が実現する。
政界・官界・経済界・金融界・学界・電波業界のタブーに斬り込み、真実の情報を絶え間なく発信してゆきたいと思う。

2013年7月7日開催の『アベノリスク』出版記念講演会動画はこちら ⇒ http://foomii.com/00073
サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談はこちら ⇒ http://foomii.com/00057

発行者:植草一秀(政治経済学者) 価格:540円/月(税込)

 
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                   「植草一秀の『知られざる真実』

                             2011/09/21

            大企業に減税、庶民に大増税、官僚には天下りの
               どじょう首相に天下り根絶主張演説の過去

                           (サンプル号)

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 財務省は財政再建を唱え、野田佳彦政権はこの財務省路線に乗っかり、大増
税政策を提唱している。

 日本の毎年度の財政収支は大幅に悪化しており、この収支を立て直すことは
必要である。財務省は政府の長期債務残高が2011年度末で894兆円に達
するとしているが、このうち、国の財政上の借金である長期国債残高は667
兆円である。

 しかし、この借金を一括りにして問題視することは正しくない。この667
兆円のうち、建設国債が251兆円を占めており、赤字国債は391兆円に過
ぎないからだ。

 建設国債というのは、インフラ資産などの建設のために調達する資金で、借
金見合いの資産が平均で60年間価値を発揮するとの前提を置いて、60年間
の均等返済計画に従って償還されている。

 家計で家を建てるのに、現金前渡しで購入せず、ローンを組んで、長期間の
収入の一部から返済して支払いを行うのと同様、国も公共事業の財源調達には
建設国債を活用している。これは経済学的に見ても順当な行為である。財政法
も建設国債の発行を認めている。

 また、政府が強調する政府債務893兆円のうち、201兆円は地方政務の
債務残高である。しかし、地方政府の債務については、地方債計画などで、債
券の発行が厳しく制限されているため、返済不能な借金が生じることのないよ
うに、基本的には対応が取られている。

 したがって、政府債務残高として問題にするべきなのは、赤字国債残高の3
91兆円である。391兆円と894兆円の間には、天と地の開きがある。政
府は日本の中央政府債務残高がGDP比149.9%だとして、他国に類例を
見ない高さだと主張するが、これを391兆円で再計算すると、80.8%と
なり、米国の81.8%、英国の66.0%と比較しても大差のない数値とな
る。

 要するに、財務省と財務省に乗せられた政府は、日本の財政赤字を実体以上
に悪く表現し過ぎなのだ。日本では国債の消化が完全に国内資金で賄われ、圧
倒的な人気に支えられて、その利回りが1%台にまで低下している。本当に政
府債務危機であるなら、誰が1%台の利回りで危機の渦中にある日本政府に資
金を融通しようとすると言うのか。

 だからと言って私は、日本の財政再建が大事でないと言っているわけではな
い。毎年度のフローの収支が著しく悪化しているのは事実であり、このフロー
ベースの収支を改善することは必要であると考える。

 問題は、どのような手順で財政赤字削減を実現してゆくか。その手順にある。

 何度も繰り返し述べてきたことだが、もっとも大切なことが二つある。

 第一は、経済の改善を優先しない限り、財政再建は順調に進まないこと。

 第二は、国民に負担を求める、あるいは、国民生活に直接支障を来す支出削
減を行う前に、官僚利権を切るということだ。

 この二つが財政再建を遂行する際の鉄則である。この鉄則を過去、ことごと
く踏みにじってきたのは、何を隠そう、財務省自身なのだ。

 1996年6月に消費税増税を閣議決定した橋本龍太郎元首相。私は橋本政
権批判の急先鋒であったが、橋本元首相は首相退陣後、増税政策の誤りを正式
に認めた。私は橋本首相から橋本派=平成研究会定例会に招かれて、橋本政権
の政策失敗と、小泉政権の過ちについて講演した。

 2001年4月に登場した小泉政権は「いまの痛みに耐え、より良い未来を」
と叫んで超緊縮財政に突き進んだが、この超緊縮財政政策で日本経済は破壊さ
れ、財政赤字は減少せずに激増したのだ。

「歴史に学ばぬ者は歴史を繰り返す」のである。

 もうひとつ、忘れてならないことがある。国民に負担を求める前に、官僚利
権を切ること。これが何よりも大切だ。高級官僚の天下り利権こそ悪の核心で
ある、気をつけなければならないのは、高級官僚の天下り利権が脇に追いやら
れ、公務員の人員削減、給与の引下げ、議員定数削減などに話がすり替えられ
る傾向が強いことだ。

 公務員数削減、公務員給与引下げ、議員定数削減も重要でないとは言わない
が、何よりも大きな不公正は、キャリア官僚の天下りだ。公務員退官後、いく
つもの機関を渡り歩いて、法外な所得を手にする。仕事の内容と報酬は明らか
にバランスを欠く。このような特権的利権を排すること。これが、国民負担増
加を検討するための前提条件だ。

 この点について、野田佳彦氏は2009年7月14日の衆議院本会議で重要
な発言をしている。麻生太郎内閣に対する不信任決議案上程に際し、不信任案
賛成の立場から討論を行ったものだ。国会議事録から該当部分を転載する。
 
「さて、もう一つは、官僚政治をコントロールする能力と気概がないというこ
とであります。
 
 昨年の通常国会で、与野党が修正をして、国家公務員制度改革の基本法をつ
くったはずであります。でも、その基本法の精神はどんどんと後退をし、逸脱
をし、そして今の、今国会の法案の提出となりました。中身は明らかに後退を
しています。

 加えて、一番国民が問題にしている天下りやわたりを実効性ある方法でなく
していこうという熱意が全くありません。

 私どもの調査によって、ことしの五月に、平成十九年度のお金の使い方でわ
かったことがあります。二万五千人の国家公務員OBが四千五百の法人に天下
りをし、その四千五百法人に十二兆一千億円の血税が流れていることがわかり
ました。その前の年には、十二兆六千億円の血税が流れていることがわかりま
した。消費税五%分のお金です。さきの首都決戦の東京都政の予算は、一般会
計、特別会計合わせて十二兆八千億円でございました。

 これだけの税金に、一言で言えば、シロアリが群がっている構図があるんで
す。そのシロアリを退治して、働きアリの政治を実現しなければならないので
す。残念ながら、自民党・公明党政権には、この意欲が全くないと言わざるを
得ないわけであります。

 わたりも同様であります。年金が消えたり消されたりする組織の社会保険庁
の長官、トップは、やめれば多額の退職金をもらいます。六千万、七千万かも
しれません。その後にはまた、特殊法人やあるいは独立行政法人が用意されて、
天下りすることができる。そこでまた高い給料、高い退職金がもらえる。また
一定期間行けば、また高い給料、高い退職金がもらえる。またその後も高い給
料、高い退職金がもらえる。六回渡り歩いて、退職金だけで三億円を超えた人
もおりました。

 まさに、天下りをなくし、わたりをなくしていくという国民の声に全くこた
えない麻生政権は、不信任に値します。」
 
 私は野田氏に、増税提案をする前に、まず、財務省の天下りを切れと繰り返
し主張しているが、野田氏自身が私とまったく同じ主張を、衆議院本会議で滔
々と述べたことをまさかお忘れになったわけでもあるまい。
 
 演説が上手いなどとメディアがおだてると本人もその気になってしまうのか
も知れないが、演説した自分の言葉に責任を持ち、「正心誠意」の姿勢で進ま
ぬなら、野田政権が行き詰まるのは時間の問題だ。
 
 増税を提唱する前に、まず、自分が所管していた財務省の天下り氷山のほん
の一角、

日本政策投資銀行、国際協力銀行、日本政策金融公庫、日本銀行、東京証券取
引所、日本たばこ産業株式会社、横浜銀行、西日本シティ銀行

への天下りを全面禁止するべきだ。

「官僚利権根絶無くして庶民増税無し」
である。


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著者:植草一秀(政治経済学者)
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日本は自由主義・民主主義の国であると思う市民が圧倒的多数だが、実際には日本でもマスメディア情報は巨大権力によってほぼ完全にコントロールされている。この呪縛を取り除き真実を伝える作業は命懸けのものにならざるを得ないが、真実の情報が津々浦々にまで行き渡ったときに初めて権力の移行=革命が実現する。
政界・官界・経済界・金融界・学界・電波業界のタブーに斬り込み、真実の情報を絶え間なく発信してゆきたいと思う。

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