━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/10/13 やはり尖閣をめぐる日中間紛争は創作されていた 第373号 ──────────────────────────────────── さすがは「ゴミ売り新聞」と揶揄されるだけのことはある。 読売新聞は10月11日朝刊一面トップで「iPS心筋を移植」「初の臨床応 用」との見出しを付けて、米ハーバード大客員講師の森口尚史氏らがiPS細 胞を使った世界初の臨床応用を本年2月に実施していたと報道した。 読売としては「スクープ報道」のつもりだったのだろう。 ところが、これが事実無根の誤報であることが判明した。 さすがは読売新聞である。 一段とその迷声を高めることは間違いない。 読売新聞は10月13日付朝刊1面で「森口氏の説明は虚偽で、それに基づい た一連の記事は誤報」などとし「おわび」を掲載した。 ネット上でも社会欄に、 「【おわび】iPS移植は虚偽…読売、誤報と判断」 http://goo.gl/cukAR の記事が掲載されているが、これですら、あらかじめ記事の存在を知ったもの が社会欄に掲載されている多数の記事を丹念に読み拾わなければ探し出すこと ができない。 記事の書き出しは以下のものだ。 「iPS細胞から心筋細胞を作り、重症の心臓病患者に移植したという森口尚 史(ひさし)氏(48)の研究成果に疑義が生じている問題で、同氏の論文の 「共同執筆者」とされる大学講師が論文の執筆に全く関与していなかったこと が12日、読売新聞の調べで明らかになった。 同氏の研究成果については、米ハーバード大の当局者や複数の専門家も真実性 を否定していることから、読売新聞は同日、同氏の説明は虚偽で、それに基づ いた一連の記事は誤報と判断した。」 これを「お詫びの文章」と受け取る読者は皆無だろう。 むしろ、読売新聞の調査により、iPS細胞を活用した世界初の臨床応用実施… … …(記事全文5,902文字)
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
植草一秀(政治経済学者)