━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/10/04 海外に巨額の国民資金をばらまく財務省 第365号 ──────────────────────────────────── 『金利・為替・株価特報』第165号は発行日を当初予定の9月28日から9 月30日に変更させていただいた。 http://www.uekusa-tri.co.jp/report/index.html 全体タイトルを「熟考なき尖閣国有化がもたらす新世界不況」 とした。 尖閣をめぐる騒動は、一言で言って日本が引き起こしたものだ。 日本が頼りにしている米国は、尖閣の領有権について、日本の側にも、中国の 側にも立たないことを繰り返し表明している。 「尖閣に領有権問題は存在しない」とする日本の主張と真っ向から対立する見 解を米国は明示しているのだ。 そして、私たちは歴史の事実を正確に見つめ直す必要がある。 1972年の日中国交正常化の過程で、尖閣の領有権問題は俎上に乗っている。 このときに「棚上げ合意」が形成された。 中国は領有権を主張するが日本の実効支配を容認するとの考えを明示し、日本 もこれを受け入れたのだ。 それを日本が「棚上げは存在しない」、「領有権問題は存在しない」と主張し 始め、尖閣を国有化すれば、波風が立たないわけがない。 日本が喧嘩を売ったと言われて反論できない。 実効支配を確実にする方策を検討することは間違っていない。しかし、国有化 措置を取るなら、事前に中国に根回しをしておくことが不可欠だ。 日中関係の悪化は経済に直接的な影響を与えることになる。 中国は世界第二位の経済大国に成長しているから、日中対立は両国の経済活動 に深刻な影響を与えることになる。 『金利・為替・株価特報』第165号の目次は以下の通り。… … …(記事全文4,839文字)
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植草一秀(政治経済学者)