━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/10/03 日本政治を壊滅させる「メディアの罠」 第364号 ──────────────────────────────────── マスメディアは次期総選挙を通じて、日本の政治を対米隷属勢力だけで成り立 つ構造に移行させようとしている。 民自公の大政翼賛会勢力と大阪維新の四つの勢力は、すべてが対米隷属で足並 みを揃えている。 大阪維新はもともと国民の多数が支持する勢力でなく、政策方針もぶれまくっ ているから、メディアが取り上げる価値のない存在である。 しかし、これを人為的に大宣伝して無理やり政治力を持たせようとしている。 支持率が高いはずもなく、一部メディアが真実に近い数値を発表したところ、 人為的に創作された支持率は一気に剥げ落ちかけている。 これでは次の総選挙でまったく影響力がなくなってしまうから、大手メディア が再び人為的に創作した高めの支持率を発表し始めている。 大阪維新が論評に値しないのは、その政策が完全にぶれているからだ。 大阪維新が注目を集めたのは、原発再稼働に明確な反対姿勢を示したからだ。 ところが、これが一転して原発再稼働容認となり、あげくの果てに原発容認に 転じている。 消費増税について、当初、反対するかのような気配を漂わせていたが、結局、 消費増税容認に転じている。 官僚の天下りを根絶するのかと思いきや、官僚天下り容認の姿勢が示されてい る。 他方、当初から日米同盟主軸を明確に示し、また、TPP参加推進の政策も明 確である。 また、社会保障の切り捨て姿勢も明確であり、要するに、小泉竹中政治の焼き 直しに過ぎないことが明白になった。 それでも大阪維新を支持するという国民も皆無ではないだろう。支持する人は 自由に支持すればよいと思うが、大多数の国民はこの政党に嫌悪感を覚えるだ ろう。 メディアが政治的公平を踏みにじって大阪維新を過剰報道していることが不正 である。… … …(記事全文6,684文字)
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植草一秀(政治経済学者)