━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/09/04 消費増税・脱原発を総選挙争点として再確認する 第336号 ──────────────────────────────────── メディアが大阪維新を過剰報道している。 同時に、国民的論議が必要である消費増税の是非を考察する報道は皆無に近い。 8月10日に消費増税法案が参院で可決されて以来、テレビ、新聞の情報空間 は、オリンピック、尖閣、竹島に選挙されてきたと言ってよい。 そして今度は自民党と民主党の代表選報道だ。 選挙は衆院の定数是正問題を言い訳に2013年に先送りされるのだろう。そ れでも、野田佳彦氏に対する問責決議が可決されているから、ずるずると先送 りすることは不可能だ。 通常国会冒頭の解散、2月の選挙となるのだろう。 選挙を先送りする最大の理由は、消費増税を次の総選挙の争点としないことに ある。この問題を風化させ、別の争点を人為的に浮上させて選挙を行うことが 画策されている。 また、脱原発を争点とすれば、脱原発が圧倒的多数に支持されることも明白だ。 この問題も、曖昧化して決定的な争点とはならないようにする策略が練られて いる。 こうした、既成権力の悪計を粉砕しなければならない。 民自公の三党は、消費増税推進、原発推進の方針を維持するわけで、次の総選 挙では、これに対抗する、消費増税阻止、脱原発方針確定の方針を示す政治勢 力と正面からの戦いを演じなければならない。 既成権力、つまり、米官業利権複合体は、この反消費増税、脱原発の政治勢力 に国会議席過半数を占有されないことを最優先課題に位置付けている。 「第三極」騒ぎは、そのための姑息な演出にすぎない。 大阪維新を過剰宣伝して、反消費増税・脱原発国民連合が衆議院過半数を確保 するのを阻止しようとしているのである。 その大阪維新が「維新八策」なるものを提示した。 大阪維新サイトがあるのだから、このサイトに掲示するべきところ、不可思議 なことに、この「維新八策」が日本経済新聞だけに掲載された。両者は癒着関… … …(記事全文5,119文字)
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
植草一秀(政治経済学者)