━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/08/29 主権者国民勢力による総選挙勝利の方程式 第330号 ──────────────────────────────────── 野田佳彦氏に対する問責決議案が参院で可決された。野党は今後、参院での審 議を拒否することになる。 問責決議に法的拘束力はないが、参院での法律案可決がなければ各種法案を成 立させることができなくなる。 野田氏はもはや完全な「死に体」である。 赤字国債発行法案が可決されていない。 赤字国債を発行できなければ財政支出を実行できなくなるから、政権は法律を 可決させるために、野党の主張を受け入れざるを得なくなる。 しかし、昨日付記事に記述したように、最高裁から違憲判決が出た一票の格差 を是正しなければ選挙を行っても、その選挙結果が無効と判定される可能性が 高い。 野田内閣は恐らく「近いうちに」、 「定数是正を実現しないと選挙が無効とされる可能性がある」 「選挙区割りを変更した場合、最低でも2~3か月の周知期間が必要である」 との話をし始めるはずである。 今後の展開であるが、赤字国債発行法案は必ず成立させる必要がある。 また、定数是正も実現しないと総選挙を行えない。 野党が審議拒否といっても、定数是正の法改正には応じざるを得ない。 赤字国債発行法案についても、これを可決成立させなければ政府機能がマヒし てしまうから、与党、野党の関係なく、最後はこれを成立させざるを得ない。 となると、参院で問責決議が可決され、今後野党が参院での審議に応じないと いうことになっても、秋の臨時国会では赤字国債法案を成立させざるを得ない。 このときに、もう一度解散総選挙の日程論議が出る。 問責決議も成立させていることから、この二つの条件、すなわち、赤字国債発 行法の成立、定数是正の成立に協力するが、その代わり、最速のタイミングで… … …(記事全文4,258文字)
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植草一秀(政治経済学者)