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メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

植草一秀(政治経済学者)

植草一秀

第307号 巨大増税よりも政府支出の巨大無駄排除が先決

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/08/05   巨大増税よりも政府支出の巨大無駄排除が先決                第307号 ──────────────────────────────────── 2009年8月30日に実施された前回の総選挙。 この選挙に際して民主党は、新しい政策を数多く提示した。 こども手当、高校授業料無償化、高速道路料金無料化、農家の個別所得補償な どの施策を公約として掲げた。 官僚機構や自民党はこれらの施策を「ばらまき」だと批判した。 これらの政策は本当に「ばらまき」であり、間違った施策なのだろうか。 たしかに、国の財政事情が窮迫化しているなかで、手厚い子ども手当を、所得 制限なしに配分することに対して異論が出るのは当然だろう。 高額所得者に対して高額の子ども手当を配分する必要性は乏しいと思う。 しかし、中低所得者にとっては、子ども手当の存在は極めて大きいものだ。 日本の社会保障支出の機能別分類を見ると、2009年度の計数で社会保障支 出全体のうち、 高齢  =49.9% 保険医療=30.3% 遺族  = 6.7% の三者で86.9%を占めている。 「家族」の比率は3.3%に過ぎない。 社会保障支出の大半は年金、医療、介護を中心に、高齢者への支出に振り向け られている。 これからの日本社会の最大の問題は、少子高齢化である。出生率を高めること が、日本の社会を活力あるものにするためにも不可欠である。 ところが、日本の子育て環境は劣悪である。子育てにかかる費用負担は極めて 大きく、裕福な家計でなければ子どもに十分な教育を受けさせることは難しい。 このような現状を踏まえれば、民主党が2009年の選挙で掲げたこども手当 や高校授業料無償化などの施策は、極めて意義深く、大きな正当性を持つもの であった。
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