━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2011/10/31 NHKがTPP3対3討論実施し反対派が圧勝 第31号 ──────────────────────────────────── 野田政権がTPP交渉に前のめりの姿勢を示している理由は、やはり米国へ の利益供与だった。 野田佳彦氏の別名はポチ3号である。 ポチ1号は小泉純一郎氏、ポチ2号は菅直人氏だ。 野田佳彦氏は首相の椅子を手にするために、ポチになることを米国に宣誓し た。 TPPに日本が参加するべきか否かを論じなければならない。 国際社会のルールとして、TPP交渉への参加は、あくまでもTPPへ参加 が前提とされるものである。TPP交渉に参加すれば、情報が開示される。す べての情報を獲得したあとで、安易に脱退することが許される訳がない。 法規定上、それが可能だとしても、TPP参加国との関係を著しく悪化させ ることは必定である。 したがって、TPP交渉に参加するかどうかの決断は、TPPに参加するか どうかの決断とほぼ同じ意味を持つことになる。 そして、TPPに参加するのかどうかは、日本にとって極めて重大な意味を 持つものであるから、その決定に際しては、徹底的な論議が不可欠である。 TPP推進者は、交渉に参加するかどうかの決断であるのだから、とりあえ ず、まず、交渉に参加して、十分に情報を入手したうえで最終的にTPPに参 加するかどうかを決めればよいと主張するが、これは明らかな間違いである。 このことを確認しない限り、論議は前に進まない。 仮に交渉に参加したとして、その後に、TPPに参加するべきかどうかを決 定するのだから、それをあらかじめ論議することを回避する理由はない。一度、 交渉に参加しておいて、あとからTPPに参加しないことを決定することが、 日本の外交関係を著しく悪化させるものであるなら、なおさら、交渉参加の是 非を判断する段階で、TPP参加の是非を十分に検討するべきである。 このような重大問題で、しかも、回答を示す時期を2011年11月として きたのだから、もっとはるかに早い段階で議論を開始するべきであった。それ を、期限の1ヵ月前になって突然議案として提示して、出来るだけ早期に結論… … …(記事全文4,557文字)
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植草一秀(政治経済学者)