━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2011/10/29 野田首相がTPPで暴走するなら内閣不信任だ 第29号 ──────────────────────────────────── TPP交渉への参加問題について、国民の意見が表出されるようになってい る。政治の課題であるから、国民を代表する国会議員は、主権者である国民の 意思を代表して、意見集約に向けて行動している。 民主党内では、交渉に参加すべきでないとの姿勢に賛同して署名をした国会 議員が203名を超えている。民主党内の過半数の国会議員がTPP交渉参加 に反対の意向を表明したことになる。 与党の国民新党も反対する見解を明示している。 野党では、自民党の部会がTPP交渉参加に反対の意向を明確に示している。 自民党の総合農政・貿易調査会(加藤紘一会長)は10月25日の会合で、 TPPへの参加反対を決議した。 決議文では、 「民主党、野田政権が推し進めようとするTPPは、関税という防波堤を自ら 撤去し、食料自給率向上に矛盾する」 と指摘するとともに、さらに、 「国内農業を崩壊へ導くばかりか、農林漁業を基礎としている地域社会を根底 から覆すもので、断じて容認できない」 と指摘した。正論そのものである。 公明党も井上義久幹事長が10月26日の北海道・東北地区の農業協同組合 中央会(JA)の集会で、 「断じて認めるわけにはいかない」 と述べて、TPPへの参加反対を明言するとともに、野田佳彦首相の今後の行 動について、 「参加を決断すれば首相として認めることはできない」 と述べた。… … …(記事全文4,532文字)
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植草一秀(政治経済学者)