━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2011/10/11 暴走する反主権者野田政権を速やかに退場させる方策 第11号 ──────────────────────────────────── 野田政権が発足して1ヵ月が経過したが、ニュース報道が静寂に包まれてい る。 その理由は、野田政権が日本の支配勢力が希望する基本形であるからだ。 鳩山政権が発足したときに見られた、政権批判の雨、嵐がまったく観察され ない。鳩山政権が主権者国民の圧倒的支持で樹立されたのに対し、野田政権が 主権者の意思を踏みにじる形で生み出されたにもかかわらずだ。 国民の視点から見れば、野田政権は国民が望む方向に政策のかじを切ってい ない。野田政権は、日本の支配勢力=利権複合体=悪徳ペンタゴンの視点から 見て、まさに利権複合体の意向に完全に沿って政策を進めるスタンスを明示し ているのだ。 利権複合体の広報部隊がマスメディアである。マスメディアは野田政権が利 権複合体=悪徳ペンタゴンの意思に沿って政策を推進する以上、野田政権を支 援しても攻撃しない。 鳩山政権が発足した時点のメディアの騒ぎ振りと現状との落差を比べてみれ ば、両者の差は一目瞭然だ。 鳩山政権は政権発足の瞬間からメディアの総攻撃を受けた。 親族から受けた贈与資金の事務手続きに問題があったことを、大々的に騒ぎ 立てられた。 メディア・検察連携による攻撃は小沢一郎民主党元代表周辺にも向けられた。 石川知裕衆議院議員などが逮捕されたのは2010年1月15日だ。政権発足 後4ヵ月の時点で、メディアは倒閣姿勢を剥き出しにしていたのだ。 鳩山政権が激しい攻撃を受け続けたもうひとつのテーマが普天間基地移設問 題であった。鳩山民主党は2009年8月総選挙に際して、普天間基地移設問 題について、 「出来れば国外、最低でも県外」 を公約に掲げた。 鳩山政権発足後、鳩山首相が普天間基地の県外、ないし、国外移設に全力を あげることは当然である。沖縄県でも、県外ないし国外移設を全面支援する行 動が広がり、県外ないし国外移設は沖縄県民の総意と言える状況が示された。 しかし、メディアは、実体上の意味が不明確な… … …(記事全文6,026文字)
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植草一秀(政治経済学者)