━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 渡邉哲也の今世界で何が起きているのか 2015/10/08 第1023回 台湾現地レポート NO1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★台湾に来ています。台湾の総統選挙と立法委員選挙は1月 選挙を前にして選挙ムードが高まっています。 そして、現与党の国民党は大きく揺れています。馬政権の支持率が低迷する中で、民進党の蔡英文氏が支持率を拡大しており、地方選の敗北の結果から国民党が大きく議席を減らすと予想されておりました。 国民党としては総統選挙に出す人材選びに苦心しておりました。その中で立候補したのは洪秀柱という女性候補だったわけです。本来、洪秀柱氏には総統候補になる経験も人望もありませんでした。しかし、負け戦が確定している選挙に対して立候補したい人がいなかったわけです。 このため、国民党は洪秀柱氏を公認候補として選んだわけです。しかし、洪秀柱氏ですが、候補者の器ではないために不規則発言を繰り返し、ただでさえ下がっていた国民党への支持率をさらに低下させてしまうことになったわけです。これでは他の候補がたまりません。総統選挙だけならばよいわけですが、同じ日程で立法委員(国会議員選挙)が開かれるために、総統候補の不人気が立法委員の票に大きな影響を与え始めたわけです。 選挙の情勢調査で現在65議席(総議席数113)ある国民党の議席が30を割り込むという予想まで出始めたわけです。この場合、選挙後に現総統の馬氏が弾劾を受ける可能性もあるわけです。総統選挙と立法院選挙は1月 総統の任期は5月までとなっており、この間も立法委員会は開かれるわけで、立法委員の3分の2がそれに賛同した場合、国民投票がおこなわれるわけです。馬氏の現在の支持率は9%を割り込む状況であり、国民党が弾劾を阻止できる立法委員の3分の1を確保できなければ馬氏の弾劾が確定的なのです。… … …(記事全文2,069文字)
渡邉哲也の今世界で何が起きているのか
渡邉哲也(作家・経済評論家)