━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 渡邉哲也の今世界で何が起きているのか 2012/10/18 第282回 米国住宅市場に改善の兆し ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ギリシャ救済を巡る新たな処置に向けて、すこしずつではあるが動き出した形となる。ギリシャはトロイカにより、救済にあたり、資産の売却と緊縮財政を求められている。しかし、国内の反発も強く、これがなかなか進まない状況になっている。また、前回の債務再編では、債務放棄の額が少なく、安定的な返済は出来ず、どこかで行き詰るとの予測も強かった。 前回の債務再編では、民間の保有する債権の約70%が減額されたが、政府や中央銀行など公的機関の保有する債権に関してはそのまま温存された。このため、債務の圧縮が充分でないという指摘も強かったわけである。 新たな処置がどのようなものとなるかわからないが、政府や中央銀行保有分の債権放棄などが無い限り、本質的な解決とはならないだろう。しかし、これを行えば、ギリシャの資産売却などが進まなくなる可能性が高い。だから、なかなか前に進まないともいえる。… … …(記事全文5,790文字)
渡邉哲也の今世界で何が起きているのか
渡邉哲也(作家・経済評論家)