━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 渡邉哲也の今世界で何が起きているのか 2011/12/22 第73回 日本国債格下げ 仕込みにしか見えない事情 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 昨日、R&Iが日本国債を格下げした。R&Iは日経の子会社で財務省との関係も深い。そして、 官房長官は仕込みとも思えるコメントを発表した。 『R& Iは、野田佳彦首相の消費増税への決意を評価しながら社会保障改革の 負担増先送りなどを指摘した。経済の展望も開けず、先進国で最悪の政 府債務残高の対国内総生産(GDP)比率を安定化させるめどが立たな い、などと格下げ理由を示した。格付けの方向性は安定的とした。』 これは消費税増税等に対する国民と議員の反発が強まっていることを受けての財務官僚などの圧力とも見える。 そして、同日の日経は外国人の国債保有が過去最高に達していること、海外からの逃避資産が日本国債を買っていることを記事にしている。あくまでも、感想にすぎないが、ハヌカー、クリスマスで外国人投資家が少ない時期を狙った世論誘導にしか見えない。 ■欧州の銀行、ECB資金を「むさぼり食う」、市場凍結恐れ大量に調達 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LWK91T1A1I4H01.html 欧州中央銀行(ECB)の初の3年物資金供給で、域内銀行は貪欲に資金を調達した。市場の凍結状態が続くことを恐れ、来年満期を迎える債務の額のほぼ3分の2を手当てした。ECBの21日の発表によると、1134日物オペで域内の523金融機関が計4890億ユーロ(約50兆円)を応札した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査では、中央値で2930億ユーロの応札が予想されていた。ECBは全額を供給する。ゴールドマン・サックス・グループのアナリストによれば、供給額は2012年中に満期となる欧州の銀行債務の約63%に相当する。… … …(記事全文5,889文字)
渡邉哲也の今世界で何が起きているのか
渡邉哲也(作家・経済評論家)