━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 渡邉哲也の今世界で何が起きているのか 2011/11/25 第54回 ムチとムチ 健全化に走るドイツと止められない欧州 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 欧州の国債金利が上昇、ドイツ国債の札割れも発生する異常事態の中でも、ドイツの財政 健全化路線は変わらない。さらに、ドイツはフランスに圧力をかけて、フランス政府によ るECBへの国債買取や量的緩和圧力をとりやめさせた。 これは、緊急輸血が必要な患者がいる中で、輸血も治療も許さないと言っているようなも のである。さらに言えば、集中治療室に入っていたり入院中の患者に対して、厳しいト レーニングを求めているようなものである。 MFは日本の財政に関して、国債の金利が上昇する危険性を指摘した。そして、S&Pはそれ に同調、しかし、逆にフッチはこれを否定した。日本の国債の保有者は主に日本の銀行で… … …(記事全文6,662文字)
渡邉哲也の今世界で何が起きているのか
渡邉哲也(作家・経済評論家)