━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 渡邉哲也の今世界で何が起きているのか 2011/11/02 第37回 ギリシャの反乱 恫喝居直り ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 昨日の市況は、ギリシャの救済合意案受け入れを巡り、国民投票を行うという発表を受けて市場が動揺、ギリシャのデフォルトリスクが生まれたことで、銀行株を中心に大きく売られる展開に 今回の国民投票は、救済を受ける側が開き直る形で救済案の妥当性を国民に対し問うという普通はありえない話、ある意味、開き直りとも言える状況に、救済案をまとめた関係各位は大きな衝撃を受けている。 元々、ギリシャのパパンドレウは、公務員労組を母体とする政党である全ギリシャ社会主義運動の党首であり、パパンドレウは、公務員の待遇改善と公共福祉サービスの拡大を謳い政権交代を果たした経緯がある。 今回の救済合意には、IMFや欧州の関与による公務員リストラや年金や社会保障サービスのカットが含まれており、この部分に反発していると思われるが、他国や銀行からするとこれを前提としない債務再編などありえない話とも言える。 支出部分を減らさない限り、50%の債務削減でも中長期的な債務支払いの継続は不可能であり、他国の支援も意味をなさなくなるものといえる。… … …(記事全文6,808文字)
渡邉哲也の今世界で何が起きているのか
渡邉哲也(作家・経済評論家)