□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年06月27日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 安値低迷が続く天然ゴム相場、人民元相場の急落という新たな不確実性 =================================== <TOCOMゴムは年初来安値を更新> 東京商品取引所(TOCOM)の天然ゴム先物相場は、5月22日の1㎏=202.10円をピークに、6月26日に付けた直近安値は170.20円に達している。最大で31.90円(15.8%)の下げ幅が記録されており、2016年10月以来の安値が更新されている。年初来安値を更新したことで、16年に辛うじてサポートされた150円の節目水準も現実的な価格ターゲットになり始めている。 5月下旬以降の急落地合に関しては、基本的には季節トレンドに沿った動きであり、特段のサプライズ感はない。産地が減産期から生産期へ移行し、それに伴う集荷量の増加が産地現物相場を押し下げ、その流れで消費地相場が下落するのは分かり易いロジックである。今季の東南アジアでは特段の天候障害が報告されておらず、平年よりも若干多めの降水量が農産物に理想的な生育環境を提供している。インドネシアのジャワ島など一部地域で若干の乾燥傾向が報告され続けているのみであり、洪水が発生しない程度の降雨環境にある。まだ降水量が若干増えた方が好ましい程度の土壌水分環境にあり、天候相場という視点であれば、ゴム相場は上昇リスクよりも下落リスクを多く抱えた状態になっている。… … …(記事全文3,866文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)