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小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~

小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)

小菅努

OPEC総会で政策調整の可能性が高まる、イランだけなら対応の必要性は低いが

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□            小菅努のコモディティ分析        ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年05月23日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ===================================  OPEC総会で政策調整の可能性が高まる、イランだけなら対応の必要性は低いが =================================== <イランの供給リスクには後手対応が基本> 石油輸出国機構(OPEC)は6月22日に今年最初の総会を予定しているが、ここにきて政策調整の可能性を巡る議論が活発化し始めている。例えばReutersは5月21日付でOPECの複数の関係者の話として、「経済危機に起因するベネズエラの原油生産減少について対応措置を講じるべきかどうか動向を注視している」と報じている。匿名の加盟国代表は、「多分、市場がタイトであるなら、若干の(方針)修正が必要になる」とし、別の加盟国代表も「次回会合でベネズエラの生産が話し合われるのは間違いない」と指摘している。また23日付では関係者の発言として「あらゆる選択肢を検討中だ」として、総会で何等かの対応策を講じる可能性が指摘されている。 従来は、6月OPEC総会での政策調整の可能性については、決して高いものとは言えなかった。需給リバランスが進んでいるとは言っても、在庫に余剰感が残されていることには変わりがなく、出口戦略を急ぐ必要性は全くなかったためだ。例えば、国際エネルギー機関(IEA)は3月の経済協力開発機構(OECD)加盟国の商業在庫が過去5年平均を割り込んだことを報告している。28.19億バレルの在庫水準は、2015年3月以来で最低である。16年中盤には一時31億バレルも超えていたことを考慮すれば、在庫環境が正常化に向かっているのは間違いなく、OPECやロシアの当面の目標としていた在庫の5年平均回帰は、政策調整を終了するきっかけになる可能性も存在はした。ただ、原油相場が急落する前の在庫水準は、例えば13年末時点では25億バレル台中盤であり、28億バレル台の在庫で正常化したとの議論は無理があった。
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