□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年02月19日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 南ア・ラマポーザ新大統領誕生で注目される鉱業憲章の改定問題 =================================== <ランド高の流れは収束せず> 世界最大のプラチナ生産国である南アフリカでは、ズマ大統領が2月14日に辞意表明を行い、9年間にわたる政権に終止符が打たれた。これを受けて、昨年12月に与党・アフリカ民族会議(ANC)の議長(党首)に選出されていたラマポーザ副大統領が新大統領に選出され、16日には所信表明演説を行っている。汚職批判の強かったズマ政権に終止符が打たれる中、マーケットではラマポーザ新大統領の手腕に対する期待感が高まっている。 こうした流れは昨年のANC議長選が本格化した段階で規定路線化しており、何らサプライズ感のある動きではない。焦点になっていたのは、ズマ大統領の任期前辞任がいつ実現するかであって、任期満了の選択肢は存在しなかった。ANC議長選でラマポーザ氏が勝利した直後には、接戦での勝利とあってANC内で求心力を得られるのかは不透明感も指摘されており、ANCの分裂によってラマポーザ氏の大統領就任は難しいといった慎重な見方も根強かった。しかし実際には、ANCはズマ政権からラマポーザ政権に対する早期移行を促すことで結束を見せ、最後は議会の不信任決議案を採決する可能性をちらつかせることで、ズマ政権の幕引きに先行した格好になっている。… … …(記事全文4,200文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)