□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年01月22日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== IEA月報から想定される原油需給・価格見通しを考える =================================== <2018年は需給均衡化が基本だが> 1月19日に国際エネルギー機関(IEA)が発表した最新の月報(Oil Market Report)は、ここ最近の原油高の持続性に疑問を投げ掛ける内容になった。NYMEX原油先物相場は、昨年末の1バレル=60.42ドルに対して1月16日高値は64.89ドルに達しており、2014年12月以来の高値を更新している。 1)寒波、2)米原油在庫の減少、3)地政学リスクの高まり、4)ドル安、5)株高に伴う投機マネーの流動性拡大など、年初からは買い材料が目立つ状況にある。原油高が需給リバランスの進展というファンダメンタルズ要因に基づき、需要抑制と供給拡大を許容する余力を反映したものであれば何ら問題がない。一方、ファンダメンタルズが強気といっても必要以上の原油高が実現すれば、マーケットは「原油需給がひっ迫化している(もしくはひっ迫化する可能性が高い)」とのメッセージに反応して需要抑制と供給拡大を進めることで、逆に需給緩和リスクが高まる可能性も抱えている。… … …(記事全文4,230文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)