□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年12月26日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。プラチナ相場の年間レビューです。今年の大きな流れを確認します。 =================================== 2017年のプラチナ相場を振り返る ~今年も需給分析は機能せず~ =================================== <昨年のレンジ内の展開に> 2017年のNYMEXプラチナ先物相場は、金相場と同様に2016年のレンジ内での展開になった。安値は昨年の1オンス=811.40ドルから872.40ドルまで切り上がる一方、高値は同1,199.50ドルから1,047.80ドル切り下がっており、「上値が重いながらも下げ渋る」、「底固いものの伸び悩む」、どちらの表現でも問題がない状況になった。 年間の値動きを簡単に振り返ってみると、1~2月は米欧の政治リスクの高まり、8~9月は北朝鮮情勢の緊迫化がプラチナ相場を押し上げており、昨年前半にブレグジットを背景に上昇トレンドを形成したのとほぼ同じロックが観測されている。すなわち、政治リスクや地政学リスクが高まった局面では、プラチナ相場は買われる可能性が高いことが確認されている。一方で、こうした政治リスクや地政学リスクなどの支援が見られない局面では戻り売り圧力が目立ち、これが上述のように2016年の相場レンジ内での決め手を欠く相場展開を促した背景になる。… … …(記事全文4,027文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)