□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年10月27日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。原油相場の堅調地合が続いていますが、シェールオイルを中心に供給サイドの分析を行います。 =================================== 需給リバランスで価格上昇が続く原油市場の「トラウマ」を考える =================================== <原油市場に残る「トラウマ」> 原油相場の堅調地合が続いている。NYMEX原油先物相場は、6月21日の1バレル=42.05ドルをボトムに10月26日高値は52.86ドルに達しており、9月28日に付けた直近高値と同水準に到達している。終値ベースで50ドル台に乗せた日数をみてみると、9月は全20営業日中で8営業日だったが、10月は26日までの19営業日で既に16営業日に達しており、コアレンジの切り上げから50ドル台定着を打診する強力なエネルギーが発生していることが再確認できる。 ただ、50ドル台では急伸地合を形成するまでの勢いはなく、油価上昇に伴うシェールオイル増産プレッシャーに対して高いレベルの警戒感が存在することが窺える。実際に、今年も1~2月に50~55ドル水準まで油価を押し上げた結果、シェールオイルの増産ペースが必要以上に加速し、その後は6月の40ドル台前半まで急落したことは記憶に新しい。需給リバランスの進展期待で油価を押し上げていくことは正当化できる状況にあるが、それが市場に対して新たなシェールオイルの流入を促すリスクが警戒されているのだ。… … …(記事全文4,016文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)