□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年10月23日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。金相場の短観です。定期相場は総じて戻り売り優勢の展開になっていますが、現在の相場環境、今後の相場展望などを検証します。 =================================== 米議会で減税法案の成立期待高まる、昨年11~12月の金相場急落の記憶 =================================== <2018年の利上げについては織り込み鈍い> COMEX金先物相場は、9月8日の1オンス=1,3262.40ドルをピークに、1,280ドル水準まで値位置を切り下げる展開になっている。8月から9月初めにかけては、北朝鮮情勢の緊迫化を手掛かりに、主に地政学リスクを織り込む形で急伸してきたが、その後は9月19~20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)であくまでも段階的な利上げサイクルが想定されていることが示されたことを受けて、米金利上昇・ドル高圧力と連動する形でダウントレンドを形成している。米国株が連日のように過去最高値を更新するなど投資家のリスク選好性も強く、安全資産としての金に対する投資ニーズが高まる状況にはなっていない。 CMEのFedWatchによると、12月のFOMCでの利上げ確率は既に93.1%まで織り込まれており、年内利上げ観測のみで急落する環境ではなくなっている。まだ、2ヵ月程度の期間が残されているが、マーケットは仮にその間にインフレ率の下振れや雇用指標の悪化などがあっても、利上げの方向性には変化がないとの評価を固めていることが窺える。… … …(記事全文4,292文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)