□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年10月13日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。今日は久しぶりにコーヒー相場を取り上げます。荒れた動きが続いていますが、現在の相場テーマやポイントを検証します。また、カカオ相場が高騰していますので、今何が起きているのかも解説します。 =================================== ブラジルの降水量に一喜一憂するコーヒー相場 / 高騰するカカオ相場 =================================== <ブラジルの降水量に一喜一憂> コーヒー相場が荒れている。ICEアラビカコーヒー先物相場は、9月6日の1ポンド=126.75セントをボトムに同18日の143.25セントまで、僅か8営業日で最大16.50セント(13.0%)の急伸地合を形成した。しかし、同下旬に入ると一気に急落地合に転じ、10月5日の124.30セントまで急反落し、6月28日以来の安値を更新している。ただ、その後は10月10日の132.70セントまでリバウンドした後、翌10日に突然に130セント割れの急落地合に転じるなど、短期間に目まぐるしく地合が変わる展開になっている。 こうした値動きの背景にあるのは、アラビカコーヒーの最大生産地であるブラジルの気象環境が不安定化していることだ。ブラジル産のアラビカコーヒーは10~12月が開花期となり、他の農産物生産と同様にこの時期の土壌水分環境は大きな意味を持つことになる。受粉期の土壌水分不足はイールドに対する引き下げ圧力に直結することになり、いわゆるホット・アンド・ドライ(高温乾燥)傾向が強まれば、それだけ生産高や品質に影響が生じる可能性が高まる。… … …(記事全文5,035文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)