□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年09月08日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。ハリケーンの影響については原油市場で特に話題になっていますが、今回は貴金属市況への影響を検証します。 =================================== 相次ぐハリケーンの恩恵を受けるパラジウム相場、パリティ化の流れ加速 =================================== <ハリケーンとマーケット> 8月下旬から9月初めにかけて、メキシコ湾ではハリケーンが連続して発生している。「Harvey」がテキサス州など米南部に甚大な被害をもたらした直後だが、今週末には「Irma」がフロリダ半島に上陸し、週明け後は北上する見通しになっている。 今回は石油生産拠点からは進路がズレる見通しになっていることで、原油生産や製油所操業への影響は殆ど想定されていない。パイプラインや輸出入への影響が中心になる見通しであり、原油・石油製品相場は殆ど反応を示していない。「Harvey」の被害に強く反応した綿花相場も、足元では高値膠着気味の展開に留まっている。「Harvey」は冠水によって綿花の生産・品質面に大きな被害をもたらしたとみられるが、今回の「Irma」の進路で影響を受ける可能性があるのはオレンジジュースや砂糖相場の方になる。ただ、足元ではオレンジジュース先物相場が若干地合を引き締めている程度であり、目立った影響は確認できない。穀物相場も河川流通など懸念を抱きながらも、リスクプレミアム加算は見送っている。… … …(記事全文3,908文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)