□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年09月06日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。原油相場の短観です。ハリケーンの影響に関する続報、マーケットでは余り話題にならなくなっているOPECを取り巻く環境、新たなハリケーンのリスクなどについて解説します。 =================================== 原油相場は往って来い相場を消化、OPEC減産遵守率向上を再評価できるか =================================== <ハリケーンからの復旧が進む石油業界> 8月下旬から9月初めにかけての原油相場は、ハリケーン「Harvey」の影響にかく乱されることになった。「原油生産へのダメージ(=原油供給の減少要因)」と「製油所へのダメージ(=原油需要の減少要因)」の二つのロジックの狭間で揺れ動いたが、最終的には後者のインパクトが大きいとの評価から、主に期近限月でガソリン高・原油安のトレンドが形成された。 特にガソリンについては、メキシコ湾岸の製油所と東海岸の主要消費地を結ぶコロニアル・パイプラインの封鎖が行われたこともあり、NYMEX改質ガソリン先物相場はハリケーン接近前の1ガロン=150セント水準に対して、31日高値は178.25セントに達し、短時間で18%前後の上昇率が記録されている。原油相場はこれとは逆に需要減退懸念から下押しされる展開になり、8月31日に付けた1バレル=45.58ドルは、7月24日以来となる約1カ月ぶりの安値更新になっている。… … …(記事全文4,122文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)