□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年08月29日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。金価格の短観です。最近のマネフロー分析を中心に金相場の現状と今後のポイントなどを検証します。 =================================== ワシントンと平壌が命運を決める金価格、危機便乗取引の流れの中に =================================== <マクロファンドの動きに変化の兆候> COMEX金先物相場は1オンス=1,200~1,300ドルのボックスを上放れし、8月29日アジアタイムには一時1,330ドルまで上値を切り上げる展開になった。これは米大統領選の投開票でトランプ氏の優勢が伝わった昨年11月9日以来の高値であり、投資家の金に対する投資意欲の高まりが強く窺える状況になっている。 米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉報告(COTレポート)によると、大口投機筋(Non-Commercials)は過去5週連続で買いポジションの積み増し、6週連続で売りポジションの削減に動く展開的な強気相場型の資金動向を見せていたが、その流れが9月にかけても維持されそうな状況になっている。直近の8月22日時点では買いポジションが29万5,711枚に対して売りポジションが8万7,273枚となっており、必ずしもショートカバー(買い戻し)主導の大きな上昇余地が存在する訳ではない。ただ、買いポジションは昨年7月5日に38万9,590枚を記録しているだけに、その当時までは更に31.7%の積み増し余地が残されている。… … …(記事全文4,322文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)