□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年03月16日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。IEAの3月月報の解説です。3月の原油相場急落について、IEAからも解説が行われています。一般的な見方とIEA独自の見方が紹介されていますので、その内容の紹介と解説を行います。 =================================== 原油相場はなぜ急落したのか、IEAの分析を読み解く =================================== <原油相場が急落した理由> 国際エネルギー機関(IEA)は3月15日に発表した最新の「Oil Market Repot」において、3月の原油相場急落について解説を行っている。NYMEX原油先物相場は1月、2月、そして3月も7日までは、1バレル=50~55ドルの比較的狭いレンジ内での取引が続いていた。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国による歴史的な協調減産が原油価格の底上げを促す一方で、50ドル台(ブレント原油だと55ドル)は産油業者にとって居心地の良さを感じられる価格水準のため、更に相場水準を切り上げることには抵抗がみられた結果である。50~55ドルのレンジ内で、押し目買いが優勢になる展開と、戻り売りが優勢になる展開とが、一定の時間間隔で繰り返されるのみに留まっていた。 しかし、3月8日以降に原油相場は急落地合に転じ、直近では3月14日の47.09ドルが最安値になっている。これは、昨年11月末にOPECが協調減産を合意した直後の価格水準とほぼ同レベルであり、協調減産合意後の最安値を更新したのが、ここ1週間強の原油相場の値動きになっている。… … …(記事全文4,913文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)