サンプル

週刊 本石町日記

週刊 本石町日記

金融政策・金融市場取材の個人的な考察に基づく備忘録を詳しく解説していきたいと思います。金融関係に限らず、メルマガではやや広めにテーマを取り上げる方針です。

発行者:本石町日記 価格:540円/月(税込)

 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

                           週刊 本石町日記

               2010年9月1日発行 Vol.0000(サンプル号)
    バーナンキ議長のゼロ金利弊害論は意外=まるで“日銀病”のようだ
───────────────────────────────────

バーナンキ議長のゼロ金利弊害論は意外=まるで“日銀病”のようだ

有料メルマガは、サンプルが必要とのことで、一度書いてみたのだが、いつも
と違ってですます調でやってみたら、随分とつまらないものになった。で、ブ
ログのノリで改めて書くことにした。
もとより、サンプルは公開前提であるので、さほど踏み込まない。

で、本日のテーマである。
バーナンキ議長の先の議会証言を受け、米ウォール・ストリート・ジャーナル
紙のネット版(7月22日付)に以下のような記事が掲載された。
「Bernanke: Lowering Interest Rate on Excess Reserves Could Threaten
Market Functioning」訳(準備預金に付与している金利の引き下げは市場機能
を阻害する恐れ=バーナンキ議長)

この中で、バーナンキ議長は「金利をゼロにしていない理由は、我々にとって
短期のマネーマーケット(=フェデラルファンド市場)が機能し続けることが
必要だからだ」と述べている。

また、「金利がゼロになるとフェデラルファンドを取引するインセンティブが
なくなり、これによってFF市場がなくなってしまうと、将来のいずれかの時
点で引き締めする時に短期金利のコントロールがより難しくなる」と説明した。

金利をゼロにすると、インタバンクの取引が枯渇し、将来の利上げが円滑に進
まない、というロジックは、技術論を振りかざす“日銀病”の典型的な症状と
一頃は言われたものだった。いわゆる市場機能論である。

2008年11月25日、日銀本店での金融調節に関する懇談会で、白川総裁
は「短期金融市場の機能度と中央銀行の金融調節」で、市場機能論を全開させ
た。抜粋すると以下のように述べている。

「短期金融市場あるいはより広く金融市場の機能は一旦損なわれると、これを
回復するためには多大な時間とコストを要します。

ゼロ金利から脱却する際にも、与信枠、資金繰りセクションの人員やノウハウ
など、一旦大きく縮小された市場インフラを再構築するために、長い時間と市
場参加者の皆様の多大な労力を要したことは、ご記憶に新しいところだと思い
ます。

このような市場インフラを維持していくためには、たとえ市場機能が低下して
いる中にあっても、できるだけ市場を通じた取引を促進し、市場機能の復元力
を温存していく努力が大切だと考えています」なので今はゼロ金利にはしてい
ないのだ。

ただ、リーマンショック後、利下げを進めた主要国の中央銀行は準備預金に金
利を付与(市場金利の下限となる)し、ゼロ金利を回避している。理由は、日
銀と同じ市場機能論だが、この点をかなり明確にしているのはカナダ中銀やス
ウェーデン中銀など。

ECB(欧州中銀)やFRBなど大御所の中銀は、あまり説明はしていなかっ
た(私が記憶する限り)。

で、今回、バーナンキ議長はかなり明確に市場機能論を披露した、というわけ
だ。こんなに白川総裁と似たようなことを言うとは、個人的にはかなり意外で
ある。中央銀行はそれぞれプライドがあるので、あまり相手の言い分をそっく
りパクらないものだからだ。

懸命に緩和しているのにデフレ基調となり、昔の日銀みたいに非難されるFR
Bは日銀化している感があるが、白川総裁のようにゼロ金利の弊害を説くバー
ナンキ議長を見るにつけ、日銀病が伝染したかのような印象を受ける。

メルマガになれば、マスコミがあまり取り上げない日銀人事の傾向・解説など
行う予定であります。 

───────────────────────────────────
■メルマガ登録/配信中止はこちら http://foomii.com/mypage/
───────────────────────────────────
■公式Web:http://hongokucho.exblog.jp/
■Twitter:http://twitter.com/hongokucho
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
週刊 本石町日記

週刊 本石町日記

金融政策・金融市場取材の個人的な考察に基づく備忘録を詳しく解説していきたいと思います。金融関係に限らず、メルマガではやや広めにテーマを取り上げる方針です。

発行者:本石町日記 価格:540円/月(税込)