Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

安倍首相のためなら日米新貿易交渉さえも犠牲にする忖度政治
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月8月3日第531号 ■   =============================================================   安倍首相のためなら日米新貿易交渉さえも犠牲にする忖度政治  =============================================================  私はかねてから不思議に思って来た事がある。  それは日米新貿易交渉、つまり米国の理不尽な市場開放要求に対する攻防についての記事があまりにも少ない事だ。  もうすぐその交渉が始まろうとしているというのにである。  いうまでもなく、米国第一主義のトランプ大統領が仕掛ける貿易戦争は理不尽極まりない。  そしてそのトランプ大統領が日本との貿易摩擦は日本との二国間交渉で解決すると繰り返している。  逃げまどう日本に対してついに米国はしびれを切らして8月9日から閣僚交渉を迫った。  ただでさえ理不尽な米通商代表部(USTR)であるのに、その代表に強面のライトハイザーが就いた。  米国が無理難題を押し付けてくるのは明らかだ。  日本は国をあげて立ち向かわなくてはいけない。  国家の命運を決める一大交渉が目前に迫っているというのに、この日米新貿易交渉に関する報道がまったく見られない。  米国が何を要求し、日本はどう防戦するのか。  その緊迫感がまるで伝わってこない。  そう思っていたら、きょう8月3日の読売新聞が小さな記事で書いた。  協議に時間をかけるほど、米国が市場開放などの要求を強めかねないから、短期間での決着を目指す(政府関係者)と。  9月下旬にニューヨークで開かれる国連総会にあわせ、安倍首相とトランプ氏の首脳会談の可能性があるので、それまでにトランプ氏を納得させる必要がある(経済官庁幹部)との声が強まっていると。  なんということだ。  これを要するに、トランプ・安倍会談を成功させるためには交渉などせず、要求を丸呑みするということだ。  これまでの日米経済摩擦交渉では考えられなかった事だ。  かつて細川政権の時、クリントンの米国との経済交渉で日本の官僚たちは米国の理不尽な要求に抵抗し、それに従った細川首相が譲らなかったから、首脳会議でも合意に至らなかった事があった。  日米首脳会談が行われても合意に至らなかった初めてのケースだと、それが武勇伝として語り草になったほどだ。  いまや、安倍政権の下で、その気概は微塵も感じられない。  政治家も官僚も、そしてメデアも、安倍首相への忖度をすべてに優先するようになったのだ。  国民の利益を守る使命感はゼロだ。  日米新貿易交渉に関する記事が見られない理由がそこにある(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2024年3月19日に利用を開始した場合、2024年3月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2024年4月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、ドコモケータイ払い、auかんたん決済をご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

銀行振込では、振込先(弊社口座)は次の銀行になります。

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する