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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

帰って来たマハティール
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月5月10日第342号 ■   =============================================================     帰って来たマハティール  =============================================================  きょうの私のテーマはこれだ。  マレーシアのマハティール元首相が総選挙で勝利し、再び国際政治の舞台に戻ってくる。  マハティール、ウェル カムバック!だ。  私が1990年に在マレーシア日本大使館に公使として赴任した時の首相がマハティールだった。  私が外交官として接した世界の指導者の中でも、もっとも尊敬できる指導者だった。  とりわけマハティールの国際政治に関する見識は私に強い影響を与えた。  後に、対米従属の日本に踏絵を踏ませる事になる東アジア経済共同体構想を、日本政府関係者で初めて聞き、日本政府に伝えたのも私だった。  その後私は、最後の勤務地となったレバノンで、国賓としてレバノンを訪れたマハティール首相と再開し、言葉を交わした。  その時のテーマはパレスチナ問題についての米国の不正義だった。  そんな尊敬すべき指導者であるマハティール首相であるが、私が唯一残念に思ったことが、愛弟子アヌワール副首相(当時)を切り捨てた事だった。  当時アヌワールはマハティールの寵愛を受け、若くして大蔵大臣に抜擢され、マハティールの後継者間違いないと言われていたが、禅譲を急いで動いたため、マハティールの激怒を買い、切り捨てられた。  私は、これはマハティールの大きな間違いだと思った。  実際の所、マハティールはその間違いに悩まされ続けることになる。  その時マハティールが重用したのがいまの首相であるナジブだった。  青年・スポーツ大臣に抜擢され、将来の指導者の道を歩み始めた時だった。  それから28年たって、いまマハティールはナジブ政権と敵対し、当時の誤りを詫びるかのように、アヌワールを次期首相にすべくアヌワールと組んで選挙に臨み、そして勝った。  驚くべき復活だ。  おりから国際情勢は歴史的な激動下にある。  北朝鮮問題についても、中東問題についても、政治に復帰するマハティール首相の発する言葉は、世界に影響を与えないはずがない。  日本の指導者は、今度こそマハティールの期待を裏切ることなく、世界の平和に貢献する日本を取り戻す時である。  いま日本に必要なのは、マハティールと国際政治を自分の言葉で語り合う事の出来る、世界に通用する指導者である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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