□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月2月15日第132号 ■ ============================================================== 前代未聞の安倍首相の答弁撤回と、それを許す国会の機能不全 ============================================================= 連日、平昌五輪のニュースに国民は目を奪われているが、国会では、与野党攻防のひのき舞台である予算委員会が開かれている。 その予算委員会で、とんでもない事が起きているらしい。 黒を白と言い続けて恥じない安倍首相が、なんと国会答弁の間違いを認め、謝罪して、撤回したというのだ。 前代未聞の異常事態だ。 無理もない。 全ての政策で行き詰まった末に持ち出してきた「働き方改革」という最後の目玉政策が、その根拠となるデータの間違いで、正統性が失われたからだ。 過労死を防ぐはずの裁量労働のほうが、一般労働よりも、むしろ長期労働を助長している事を認めたのだ。 これまでの答弁が真っ赤なウソだったわけだ。 真面目に議論に応じて来た与野党の政治家たちが、馬鹿を見たということだ。 当然のことながら、法案は白紙撤回され、少なくとも、担当大臣である加藤勝信厚生労働相は引責辞任ものだ。 ところが、安倍首相は、データの間違いは「働き方法案」成立の妨げにはならないと開き直ったらしい。 もし野党がこれを許すようでは、今度こそ本当に国会は不要になる。 森友疑惑でも追い込めず、天下のいかさま法案である「働き方法案」まで成立させるような野党なら、野党など不在も同然だ。 それよりも、なによりも、こんな安倍首相を引きずり下ろせない自民党は、政権政党として国民に対して自らを恥じるべきだ。 いま、日本の政治は、戦後70年余の歴史の中で、かつてないほどの危機的状態にある。 政治家たちは一体何をボヤボヤしているのだろう(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)