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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

南北融和を歓迎できない日本に9条護憲を語る資格はない
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月2月11日第122号 ■   ==============================================================     南北融和を歓迎できない日本に9条護憲を語る資格はない  =============================================================  9日夜の平昌五輪開会式を見て、平和と南北統一を訴えるその思いに、私は圧倒された。  翌10日には、金正恩は妹の金与正に親書を託し、文大統領を招聘した。  「私が特使です」  「これが金正恩の意思です」と金与正に言わせて。  両首脳が会えば解決できないことはない、と言わんばかりだ。  朝鮮戦争が停戦されて以来、南北融和の気運がここまで高まった時はなかった。  この機会をさらに発展させていけば、南北統一も夢ではない。  逆に、もしこの機会を生かす事が出来なければ、南北統一は遠のき、戦争が起きることすらあり得る。  そう思わせるほどの歴史的分水嶺に我々はいま立っている。  米国が南北融和を望まないのは当然だ。  アジアを分断し、戦争状態にしておかないと、米軍をアジアに駐留させる根拠がなくなる。  米軍を国内に封じ込めていては、国が成り立たない。  それが米国という国だ。  しかし、日本が南北融和を望まない理由はどこにもない。  ましてや憲法9条を世界に掲げる日本は、いまこそ世界のどの国よりもこの動きを歓迎し、支援すべき国である。  しかも日本には朝鮮を侵略した負の歴史もある。  いまこそ日本はこの歴史的南北融和の動きを、隣国として最大限に支援すべきだ。  ところがどうだ。  きょう2月11日の各紙の社説は、金正恩のほほえみ外交に警戒一色だ。  対米従属の安倍首相が水を差すのはわかる。  安倍首相を応援する読売や産経がそう書くのはあたりまえだ。  しかし、朝日も毎日も、東京も、「非核化の目標を堅持せよ」(朝日)、「平和攻勢に惑わされるな」(毎日)、「南北だけを先行させるな」(東京)などと注文をつけている。  一億総警戒だ。  一億総北朝鮮憎しだ。  そして、文在寅大統領に対する一億総反発だ。  この国は、憲法9条を語る資格はない。  しかし、1億を超える日本国民の中には、私のように、今度の南北融和の動きを全面的に歓迎し、文在寅大統領の英断を褒め称え、そして金正恩に、北朝鮮の核はアジアに向けられることはない、北朝鮮の核は韓国と共有する、そう宣言させたい、と考える国民は必ずいると信じている。  本当にそう願う100万人の国民がいれば、その国民と共に、新党憲法9条を実現することを私はあきらめない。  戦争国家の米国をアジアから叩き出し、南北統一の韓国と、軍事覇権国中国を憲法9条を掲げて説得し、戦争に満ち溢れた今の世界から、少なくとも東アジアだけは解放する、東アジアに恒久的平和体制を構築してみせる、そんな外交・安保政策を正面から日本国民に訴える政党こそ、これからの日本の政治に必要なのである。  それを教えてくれた平昌五輪である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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