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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

朝日が教えてくれた陸上イージスに関する国会追及のやり方
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月1月17日第52号 ■   ==============================================================     朝日が教えてくれた陸上イージスに関する国会追及のやり方  ==============================================================  息抜きの東欧外遊から帰国した安倍首相を待っているのは国会だ。  加計・森友疑惑はもとより、追及すべき質問は山ほどある。  果たして野党はどこまで鋭い質問をして安倍首相を追い込む事ができるのか。  昨日1月16日の朝日新聞は、政府が導入を決めた陸上配備型迎撃ミサイルシステム(いわゆる陸上イージス)について、それが如何に問題が多いかについて教えてくれている。  それを読むと、陸上イージスの導入だけでも安倍政権を追いつめることが出来る事がわかる。  視察という目的でハワイに外遊した小野寺防衛相は、視察後こう語ったという。  「レーダーによる人体への影響や通信施設への電波干渉の影響はない」という説明を米側から受けたと。  こんな説明だけで配備先に決まっている秋田市や山口市の住民不安が解消されるはずがない。  この不安が解消されないまま導入する事は許されないだろう。  その他にも、運用開始時期の不透明さがある。  つまり必要な新レーダーはまだ開発中で、たとえ予算化されても間に合わないという大問題があるらしい。  そして、はやり最大の問題は、迎撃ミサイルシステムそのものの能力が疑問視されていることだ。  多数のミサイルを同時に発射する「飽和攻撃」が仕掛けられたら、すべてを撃ち落とすのはまず不可能というのが専門家の常識だという。  そんな使えない陸上イージスは一基1000億円もする。  それをトランプ大統領に命じられて一度に二基も導入する。  画に書いたような、血税の米国軍需産業への献上だ。  まだある。  小野寺防衛相は、中国を念頭に、巡航ミサイルにも対応させるとバラシタが、もはやこれは明らかに専守防衛の域を超えている。  また、日本の弾道ミサイル防衛はすべて米国に依存していることを知っているロシアは、「日本側が日本が管理し、米国は関与しないとしているが、我々は強い疑いを持っている」と繰り返し警告を発している。  日本を北朝鮮の攻撃から守るどころか、中国、ロシアとの関係を敵対的にしているのだ。  気の遠くなるゆな問題山積の陸上イージスの導入だ。  朝日のその記事は、「22日召集の通常国会で議論を呼びそうだ」とわざわざ書いている。  野党は国会で追及せよと言っているのである。  質問を書いてもらった上に、追及せよとはっぱをかけられているのだ。  これで野党が陸上イージス導入を阻止できなければ、野党は不要であり、国会質疑など茶番だという事である。  はたして野党は陸上イージスについてどのように安倍政権に迫るのだろうか(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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