□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月1月15日第48号 ■ ============================================================== 韓国叩きの次は中国だ ============================================================== きょう1月15日の朝日新聞が一面トップで書いた。 空母や潜水艦を増強し、海軍の海洋進出を図ってきた中国が、近年、潜水艦の輸出攻勢を始めていると。 これが、なぜいま、トップニュースなのか。 中国が軍事覇権国であることは周知の事実だ。 そして、世界最大の軍事覇権国は米国だ。 空母や潜水艦を増強して海軍を世界中の海に浮かべている大先輩の国は米国だ。 その米国は、トランプになって武器輸出攻勢を強め、それに協力して大盤振る舞いしているのはわが日本だ。 その米国との軍事同盟関係強化を批判せず、なぜ中国を、いまこのタイミングで悪者扱いするのか。 そう思っていたら、今度は東京新聞だ。 きょうの「視点」で浅井正智氏の署名入り論説で書いている。 昨年12月の南京事件80周年式典で習近平主席は出席しながら演説せず、演説は先の共産党大会で退いた愈正声人民政治協商会議主席に任せたと。 そして、その演説でも日本を念頭に置いた激しい批判は影を潜めたと。 これは長期政権となった安倍政権と直接対峙するのは得策ではないとの判断だろうと。 しかし、油断してはいけない。 習近平の中国は、南京事件を日中両国問題だけの問題にとどめず、国際社会に広く訴え、世界共通の記憶として定着させたいという狙いが透ける。 中国が歴史カードを手放す事はない。歴史認識について日本に対し一対一の批判は抑え、国際世論に訴えるというからめ手を繰り出して来た中国にどう対処するか、これまで以上に難問になるとしめくくっている。 とんでもない論評だ。 安倍首相の間違った歴史認識に一言も言及するすることなく、まるで中国を悪者扱いして、国際世論工作合戦に負けるなと言っているのだ。 まさしく安倍首相が外務省の尻を叩いている事と同じだ。 朝日は憲法9条よりも日米同盟を優先し、いまや唯一のリベラル紙だともてはやされ、野党共闘や脱原発では先頭に立つ東京新聞が、一貫した反中国の立場をとって歴史認識問題で安倍首相を擁護する。 安倍政権が安泰でいられるはずである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)