□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2017年10月4日第798号 ■ ============================================================== 東京21区を全国一の注目選挙区にして見せる ============================================================== 寄付をいただいた皆様にいま私が考えている事をお伝えし、お礼に代えさせていただきます。 私は安倍首相に勝てるのは、東京都知事選に勝利した小池百合子しかいないと考え、都知事選の直後に二人の人物に会いました。 一人は実兄の小池勇氏であり、もう一人は若狭議員です。 小池勇氏は、かつて私がアフリカ課長をしていた1988年当時、アフリカ協会の理事をしていた建設コンサルタントでした。 まだ日本が本格的に外交関係を構築していなかったアンゴラ、モザンビークなどアパルトヘイトと戦っている国との首脳外交を始めた私に、一緒に同行させてくれと頼み込んで来たので、アフリカ協会のよしみで、同行してもらった縁があります。 それから30年近くたって音信も途絶えていたのですが、幸運にも連絡がとれ、奇跡的に再会することができました。 当時のメルマガで私が「小池都知事に最も近い一人」と書いたのが、実は彼の事だったのです。 私は彼に、出来れば直接私の思いを伝えたいので彼の立ち合いの下に小池百合子に会わせて欲しいと頼みました。 つまり小池氏が総理を目指すなら、その右翼的政治信条を、変えろとまでは言わないが、封印しなければいけないと。 小池勇氏はそのときこう答えました。 我々(父親と自分、そして小池百合子)は根っからの右翼であり政治的信条は変わらないがその伝言は伝える。百合子の政治師範は自分であり、首相を目指しているのは間違いないが、もう百合子は自分の手を離れ、私が何を言っても言う事を聞かないから、そこは理解してもらいたいと。 それから1年ほどたち、小池勇氏からは何の連絡もなく、私もあえて連絡を取らず今日に至っています。 時を同じくして、私は若狭議員に面会を求めました。 若狭議員と私はそれまで何の面識もなかったのですが、小池百合子の知事選勝利にあれほど貢献した若狭議員は、いまや小池百合子の最側近だと考えたからです。 突然の電話にもかかわらず彼はこころよく面会に応じてくれて、すぐに議員会館の彼の議員室に迎え入れてくれました。 その時私は新党憲法9条構想を説明した後で、小池勇に伝えた事と同じ話をしました。 その時私が驚いたのは、彼が私に語った言葉です。 私は村上誠一郎と並んで安保法に反対した二人の自民党議員の一人です。 そういって彼は私の前で憲法9条を諳んじ、国家議員の中で一字一句間違いなくこうしてすらすらと9条の前文を言えるのは私ぐらいでしょう、と胸を張りました。 私が若狭氏に期待したのはそういう事情があったからです。 しかし、その後の展開は、私の期待を裏切るものばかりでした。 それは若狭氏が豹変したということではなく、若狭氏では小池百合子を変えられなかったということだと思っています。 さぞかし若狭氏は苦悩したと思います。 そして私が小池新党は駄目だと思ったのは、小池新党参加に真っ先に名乗りを上げた面々を見た時です。 渡辺善美や松沢成文や細野豪志はご愛嬌であるとしても、ネオコンの長島昭久を見てこれは駄目だと思いました。 その長島昭久は文藝春秋10月号で小池氏との緊密な仲を誇らしげに語り、結党大会では小池百合子の右手に並んで拳を高らかに上げていました。 そして私が失望したのは小池百合子が関東大人災で犠牲になった韓国人慰霊式典に関しとった対応です。 間違った歴史認識を持つ限り、それだけで政治家失格です。 この時点で、もはや私の小池百合子の評価は決定的になりましたが、その評価にトドメを刺したのが、民進党合流の踏み絵として持ち出した外交・安保政策です。 実はこれこそが、政権をとった民主党、そして再び政権を狙う民進党の最大のアキレス腱であり続けたものなのです。 つまり、いやしくもこの国の政権政党を目指すなら、日米同盟を否定するような外交・安保政策をとる事は出来ない、そう小池百合子は、言わずもがなの事を見事に言ってくれたのです。 これこそが民主党とその後の民進党の答えの出ないジレンマなのです。 この踏み絵によって民進党は、分裂したくても出来ないところを、いやでも分裂せざるをえなくなりました。 いや、分裂どころか崩壊しました。 そして枝野立憲民主党は、民主党や民進党とまったく同じジレンマを抱えたまま再出発し、先細りしていくでしょう。 つまり戦後の政治の枠組みから成り立った既存の政党、政治家は、日米同盟とそのアンチテーゼである憲法9条の問題で自らの立場を明らかにすれば、左翼政党(共産党、社民党)か自民党のいずれかにつくしかないという事なのです。 それをごまかして政権政党を狙おうとすれば、この問題についてみずからをごまかすしかないのです。 ごまかそうとせずに憲法9条に忠実になろうとするならば、今の政党のなかでは共産党と一緒になるしかありません。 そして共産党だけでは憲法9条を守る事は出来ません。 私は小池新党がはじめから安倍政権と裏で通じて民進党を潰したという勘繰りはしません。 しかし、今度の選挙の結果がどうであれ、その後の政局は、左翼切りがさらに進んでいくでしょう。 その時、最後に残る護憲政党は共産党だけになるでしょう。 私は最後まで護憲を貫く共産党を評価します。 実際のところ共産党の外交・安保政策はほとんど私のそれと同じです。 しかし、共産党がそう主張する限り、一般国民には広がっていきません。 共産党でない国民的な護憲政党がどうしても必要なのです。 それは手垢のついてしまったあの顔ぶれの枝野立憲民主党ではありません。 立憲民主党は民主党や民進党の矛盾を受けついだまま、より左翼色が強くなり、やがて先細りになって終わるでしょう。 はやくも報じられ始めました。 今度の選挙後は、希望の党は安倍自民党と9条改憲で協力することになると。 巨大な改憲勢力がこの国に出来上がるわけです。 それを防ぐ唯一の道は、今度の選挙で共産党・社民党・立憲民主党の議員数を伸ばす事ではありません。 新党憲法9条をこの国の政治の中に登場させることです。 共産党よりもはるかに護憲で、はるかに日米同盟の誤りを訴える新党憲法9条が、この国の政治に必要な時です。 新党憲法9条は決して政権を目指しません。 政権政党の間違いを見逃さない監視政党に徹します。 2年後の参院選(間違いなく衆参同時選挙になるでしょう)に向かって、新党憲法9条を国民的な護憲政党、監視政党に発展させていきます。 そのきっかけをつくるために、私は東京21区で長島昭久候補と一騎打ちの戦いをします。 自民党候補などはじめから相手ではありません。 一騎打ちになるために共産党には候補者を取り下げてくれと頼みます。 いや既に穀田議員を通じてそう要請しています。 まだ公示日までに一週間近くあります。 共産党が本気で野党共闘を唱えているのであれば、統一候補を私にするしかありません。 長島昭久より米国を知り、小池百合子より中東を知る私の唱える外交・安保政策に、長島昭久や小池百合子が勝てるはずがありません。 東京21区で私が長島昭久に勝てば、日本に平和革命が起きます。 東京21区から日本を変える。 東京21区の有権者が日本の命運を握っている。 そう訴えて、私は東京21区を今度の選挙の全国一の注目選挙区にして見せます。 いや東京21区の選挙を、世界が見守る注目選挙区にして見せる。 そう決意表敬して私は今度の選挙を戦います(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)