□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2017年8月25日第683号 ■ ============================================================== 「トモダチ作戦」参加の米兵による東電提訴をあえて歓迎する ============================================================== 東日本大震災の支援活動「トモダチ作戦」に参加した米空母乗組員ら約150名が、被ばくさせられたとして東電に対し50億ドル(約5500億円)以上の損害賠償を求めてきたという。 とんでもない米兵の提訴である。 単純計算で一人4億円弱だ。 法外な金額である。 東電に負担能力はなく、そのツケは日本国民に付け回されるのがオチだ。 米兵が真っ先に訴える相手は命令を下した米政府(米軍)だろう。 米国政府に相手にされなかったからといって、東電に提訴するのはお門違いだ。 しかし、私はこの米兵による提訴を敢えて歓迎する。 そして大騒ぎになって、国民が広く知るところとなって欲しいと思っている。 なぜか。 そうなることによって、福島原発事故から放射能被害を受けた日本国民の犠牲者らが行っている損害賠償提訴に、国民の関心が向かうからだ。 真っ先に救済されるべきは、被害を受けた日本の住民や、原発事故復旧に従事させられてきた非正規雇用者たちだと、日本国民が気づくからだ。 こんな不合理な米兵の要求を一蹴できない日本政府や日本の司法の対米従属ぶりが、国民の前に明らかにされるからだ。 そして、なによりも、米兵被害者に涙を流して共感し、みずから寄付を集めて助けようとしている小泉純一郎元首相の売国ぶりがあぶりだされるからだ。 いやしくも日本の首相であった政治家が、真っ先に涙を流して救済すべき相手は、日本の被害者である。 決して米兵ではない。 そのような小泉元首相の愚行に疑問を呈したメディアは皆無だ。 米兵の東電訴訟を、私は敢えて歓迎する。 大騒ぎになって、この国のいかさまぶりが白日の下にあぶりだされることを願っている(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)